今回は「理解」の言い換え表現を紹介します!
「理解」は物事の道理や筋道が正しく分かること、意味・内容をのみこむこと、他人の気持ちや立場を察することを表す言葉です。
この言葉は、フォーマルにもカジュアルにも使える汎用性の高い言葉でしょう。
この記事では「理解」の言い換え語について紹介しています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
理解とは?意味は「物ごとの情報や相手の気持ちを深く知る」
「理解」の意味=物ごとの情報や相手の気持ちを深く知ること
「理解」は、意味や内容をのみ込むことを指す言葉です。
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理解の”フォーマルな”言い換え・類語!ビジネスやレポートで使える言葉を紹介!
まずは理解のフォーマルな言い換え語、類語を紹介します。
ビジネスシーンやレポートで使うには、フォーマルな言葉が向いています。
①了承
了承=「事情をよく理解して聞き入れること」の意味
理解はこれから行われることについても、すでに始まっていることについても許可や納得を求める場合に使うことができるのに対し、了承はこれから行われることについて許可や納得を求める場合に使うことが多いという違いがあります。
了承は、「了承を得る」という表現で使われることが多いです。「了承」も「得る」も特に尊敬や謙譲の意味を持つ言葉ではないですが、目上の人から承諾をもらう場面で使われることが多いです。
そのため、目上の人に対して「了承しました」という受け答えは失礼にあたることがあります。
また「ご了承ください」という言い方も、目上の人に対しては一方的な申し出で失礼とされるので、「ご了承いただきますようお願い申し上げます」などと依頼する言い回しにする必要があります。一方的な申し出ととられるのは、「ください」は「くれ」の尊敬語ではありますが、「くださる」の命令形であるためです。
了承は、相手や状況に応じて言い回しを工夫することでビジネスシーンでも幅広く使うことができる言葉です。
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②容赦
容赦=「許すこと、大目に見ること、手加減すること」の意味
容赦は「ご容赦ください」というフレーズでビジネスシーンにおいてよく使われます。
このフレーズは、相手に不便をかける場面が想定される際にクレームの予防線として先にお詫びする場合、あるいは、相手に催促の連絡を入れる際に行き違いを考慮する場合などに使用できます。ただし、これは、あくまでお詫びをすることで相手に許してほしいと伝える言葉であり、深い謝罪をしたいときには使えません。
また、「ご容赦ください」は「ご了承ください」と同様に一方的な申し出のため、目上の人に使うのは控えましょう。目上の人へは「ご容赦いただきますようお願い申し上げます」などと依頼する言い回しにするとよいでしょう。
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③承諾
承諾=「意見・希望・要求などを聞いて、受け入れること」の意味
承諾は、「承諾を得る」という表現でよく使われます。これは、了承と似ていますが、より重い意味合いを持ちます。了承が相手の事情を聞いて納得するにとどまるのに対し、承諾は相手の事情を聞いて責任を引き受けて保証することまで意味します。
また、「ご承諾ください」という表現が目上の人に対してふさわしくないことは、了承や容赦の時と同様です。目上の人へは「ご承諾いただきますようお願い申し上げます」などの依頼する形にしましょう。
承諾は、ビジネスシーンで会社間の取引や金銭にかかわる契約の手続きを認める場面、プライベートシーンでは結婚の許しを得る場面などフォーマルな場面で使われることが多いです。
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④賢察
賢察=「相手を敬ってその人が推察することをいう語、お察し」の意味
賢察の「賢」は相手の事柄に添えて敬意を、「察」は察する、推し量るという意味を表します。つまり、賢察は相手が推察することを敬っていう言葉です。
賢察は「ご賢察」の形で用いられることがほとんどです。「賢察」という熟語自体に相手を敬う意味があるので、さらに尊敬の接頭辞「ご」を付けた「ご賢察」は二重敬語に当たると考えらますが、「ご賢察」という表現が慣習的に一般によく使われているため、間違いとされていません。「ご賢察」は強い敬意を込めた表現として、目上の人に使うのに適しており、自分の推察に使えません。もちろん、目上の人に「ご賢察ください」という表現は失礼になります。
賢察は日常会話で使われることはほとんどなく、ビジネスシーンなどを中心にかしこまった場面で依頼や謝罪の際に使われることが多いです。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、ご賢察いただけますと幸いです。
⑤高察
高察=「すぐれた推察、相手を敬ってその人が推察することをいう語」の意味
高察は賢察と同じく、相手を敬ってその人が推察することを意味します。
しかし、意味に少し違いがあり、高察の方がより相手を褒める意味合いが強いです。例えば、「この件につきましては社長のご高察の通りでございます」というように、相手を褒める場合に適しています。
賢察と同様にフォーマルなシーンで目上の人に対して使われることが多いです。当然ながら、「ご高察ください」という表現は控えたほうがいいでしょう。
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⑥含みおく
含みおく=「心に留めておく、了解しておく」の意味
含みおくは、事前に事情を理解し、納得することを意味します。
「お含みおきください」という尊敬表現の形で、よく使われます。トラブルを防ぎたいときや必要事項を確認してもらいたいときに、注意や催促を促す場合などに使える表現です。尊敬表現ではありますが、これも目上の人に対しては強めですので、「お含みおきいただきますようお願い申しあげます」などと、より丁寧で柔らかい表現にしましょう。
含みおくは少々堅苦しい言葉ですので、会話ではほとんど使われず、ビジネスシーンにおいてメールや文書で使われることが多いです。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、お含みおきいただけますと幸いです。
⑦知りおく
知りおく=「知って覚えておく、了解しておく」の意
知りおくは、「知っておいてください」の丁寧な表現である、「お知りおきください」の形でよく使われます。しかし、いくら丁寧な表現であっても、目上の人にはやはり一方的な申し出にとられかねませんので、控えたほうがいいでしょう。どうしも使いたいときは、他の言葉と同様に文末を「くださいますようお願い申し上げます」などと依頼の表現にしましょう。
また、発音から「お尻置きください」のように聞こえてしまうため、ビジネスには適切でないとして使わないようにしている企業もあるようです。取引先の人への使用も注意が必要です。
知りおくは、1対1よりも不特定多数の人に向けて周知したいことがあるときに使われることが多いです。例えば、ビジネスであれば、社内での情報共有のためのメール文で、日常生活であれば、地域の回覧板や施設の注意書きといった多くの人が目にするような文書で使われます。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、お知りおきいただけますと幸いです。
⑧承知おき
承知おき=「願いや要求を聞き入れ、心にとどめておく」の意味
この言葉は、「ご承知おきください」のフレーズでビジネスシーンでよく使われます。これは、願いや要求を受け入れること・相手の事情を理解して許すことを意味する「承知」と、心にとどめることを意味する「おく」の連体形「おき」に、相手を敬う表現である「ご」と「ください」が組み合わさった表現です。
尊敬表現である一方で、「ください」に上から目線な印象を受けたり、「承知」という言葉が持つ謙譲語としての意味合いを捉えたりして失礼だと感じる人もいますので、目上の人に使う場合は注意が必要です。その場合、文末を「くださいますようお願い申し上げます」などと工夫して、より丁寧で柔らかい印象にしましょう。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、ご承知おきいただけますと幸いです。
理解の”カジュアル”な言い換え・類語!
理解のカジュアルな言い換え語、類語を紹介します。
ビジネスシーンやレポートで使うのには向いていませんが、親しみやすい表現に言い換える時に役立ちます。
⑨考慮
考慮=「いろいろの要素を含めて考えること」の意味
考慮とは、様々な物事に思いを巡らせて考えることです。それは、人の考えを自分の考えに含めること、人の事情に配慮することで自分の考えや計画を譲歩する過程を意味します。
考慮とは、あれこれ考えることですので、相手の申し出を断らなければいけない状況で使うのは注意が必要です。断らなければいけないのに「考慮します」という返答では、「イエス」と「ノー」のどちらにも解釈でき、相手を困惑させてしまう可能性があるからです。
考慮は、日常会話からビジネスまで幅広く使われる言葉です。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、ご考慮いただけますと幸いです。
⑩納得
納得=「理解して受け入れること、分かって肯定すること」の意味
納得とは、他人の考えや行動を理解した上で受け入れることです。
理解は自分の意志を含まずに物事の道理や筋道を正しく飲み込むことであるのに対し、納得は自分の考えと照らし合わせた上で気に入って受け入れることを意味します。つまり、自分の考えや私情が含まれないのが理解で、含まれるのが納得です。
納得は、日常生活からビジネスシーンまで広く使われるニュートラルな言葉です。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、ご納得いただけますと幸いです。
⑪認識
認識=「ある物事を知り、その本質・意義などを理解すること、そういう心の働き」の意味
認識とは、ある物事を知り、その本質や意義などを理解し、それを自己の知識として取り込む過程を意味する言葉です。
理解も認識も「知る」というニュアンスを持ちます。しかし、理解は人の心情を察して確信するという意味を含んでいるのに対し、認識は「人の心情を認識する」という使い方はしません。
認識は、日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われ、コミュニケーションの透明性や理解の深さを示すことができる言葉です。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、ご認識いただけますと幸いです。
⑫了解
了解=「理解して承認すること」の意味
了解は、物事の事情や相手の提案・意見を理解した上で承認したり、同意したりして意思表示することを意味します。
理解は、物事の事情・内容を論理的に正しく分かることを意味し、了解は事情・内容を理解した上で承認することを意味しているという違いがあります。了解は理解よりも分かる度合いが浅く、それよりも同意の意思表示をすることに重きを置かれている印象があります。
了解は、「了解しました」というフレーズでよく使われます。しかし、了解という言葉は謙譲語ではないため、目上の人には対しては失礼とされます。その場合、「承知しました」を使うほうが望ましいです。また、「了解いたしました」と謙譲表現に変えれば問題ないように思われますが、了解という言葉自体が目上の人に対しては失礼だという風潮があるため、やはり目上の人に使う場合は「承知しました」を使うほうが無難です。
了解は、日常会話からビジネスシーンまで広く使われる言葉ですが、友人や同僚間で使うのがよいでしょう。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性がございます。ご迷惑をおかけ致しますが、ご了解いただけますと幸いです。
⑬把握
把握=「物事の順序をしっかりと掴み、理解すること」の意味
把握は、情報や状況を理解し、正確に認識するという意味の言葉です。把握の対象は、具体的な事象や抽象的な概念、または状況全体とすることができます。把握は、情報収集から分析・評価の過程まで含みます。
「把握お願いします」というフレーズは、日常生活からビジネスシーンまで情報伝達や注意喚起の際によく使われます。しかし、相手に「しっかり理解してください」と伝えるこの表現は、目上の人に対して使うと大変失礼になります。また、把握自体が強い意味のため、「把握いただけますようお願い申し上げます」などと尊敬表現の中で使ってしまうとかえって不自然になります。把握は「お」や「ご」をつけて謙譲語にすることもできませんので、目上の人に使うのは控えましょう。
大型連休のため、商品到着に遅延が生じる可能性があります。申し訳ないですが、把握の程よろしくお願いします。
⑭分かる
分かる=「意味や区別などがはっきりする、理解する、了解する」の意味
分かるは、物事の意味や本質が頭に入ってくることを意味する言葉です。これは、簡単な説明や指示などから、直感的に自然に理解が深まる状況に適しています。
理解が「道理や筋道が正しく分かること」、つまり、論理的であるのに対し、分かるは直感的であるといえます。
分かるは、意味合いから考えても日常会話でよく使われるとてもカジュアルな言葉です。
大型連休のため、商品到着に遅延が出る可能性があるよ。迷惑かけるかもしれないけど、分かってもらえるとありがたいな。
⑮押さえる
押さえる=「大切なところをしっかり理解する、把握する」の意味
押さえるには、物が動かないように力を加える、動きを封じるなどの意味の他に「人がある事柄に対して重要な点をしっかり理解する、把握する」という意味があります。
押さえるは、「要点を押さえる」という表現でよく使われます。
日常会話、特に授業など学習の場面でよく使われる言葉です。
大型連休のため、商品到着に遅延が出る可能性があるよ。迷惑かけるかもしれないけど、そのことを押さえておいてもらえるとありがたいな。