今回は「万難を排して」というビジネス用語について解説します!
「万難を排して」の読み方は「ばんなんをはいして」で、様々な困難を取り除いてという意味のビジネスシーンで使われる言葉です。
万難を排して会議に参加するみたいに使うよ!
「万難を排して」の由来は、不明です。
この記事では「万難を排して」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
万難を排してとは?意味は「様々な困難を取り除いて」
「万難を排して」の意味=様々な困難を取り除いて
万難を排してとは、様々な困難を取り除いてという意味のビジネスシーンで使われる言葉です。
「万難」=あらゆる困難・「排して」=取り除いてという意味で使用されています。
そこから、「万難を排して」の意味は、様々な困難を取り除いてとなります。
障害を取り除いて、目的を達成しようとするときに、使用される言葉です。
また、この言葉は、不特定多数の人に何かを促す際の、丁寧なお願いに使用されることが多いです。
丁寧なお願いの定型句のようになっていますが、目上のかたに使用すと、その意味合いから不愉快な気持ちになる人もいるので、使用のさいは注意してください。
参加依頼の返事にも、「万難を排して」を使用できます。
例えば、「万難を排して、会議に参加してください。」というお願いにたいしての返事は、「万難を排してでも、会議に参加いたします。」となります。
「万難を排して」を使った、お願いにたいしての返事には、同じように「万難を排して」を使用するほうがよいとされています。
また、「万難を排して」を使用したお願いは、強制的な印象を与えますが、断ることも可能です。
断るさいは、「欠席でお願いします。」などだけですと、「絶対に参加をしてもらいたい」と伝えていた相手に失礼です。
ですから、断るさいは「大変申し訳ありませんが、○○のため出席をすることができません。」といった、柔らかい印象を相手に与える断り方をしてください。
障害を排除するってことなんだね!
万難を排しての由来や語源は「不明」
「万難を排して」の由来、語源=不明
「万難を排して」の由来や語源は、判明しませんでした。
しかし、「万難」という言葉は、室町時代の文献「文明本節用集」に、確認することができるようです。
ですから、「万難を排して馳せ参じる」という言葉を、時代劇などで耳にするのは、そこから来ているのかもしれません。
ちなみに、「万難を排して馳せ参じる」は現代では、仰々しいので使用はあまりお勧めしません。
室町時代からあるかもしれないんだね!
万難を排してのビジネスシーンでの使い方・例文
「万難を排して」という言葉を使ったビジネスシーンでの例文を見ていきましょう。
使用例①
新しいプロジェクトの会議の日程が決まりました。
万難を排して、参加させていただきます。
使用例②
クライアントからの要求が厳しく、現実的なスケジュール調整が難しいです。
そんな中でも、私たちは万難を排して、クライアントの要求を満たすための、最善の努力をしましょう。
使用例③
このプロジェクトは、競合他社からの圧力もあり、困難が予想されます。
厳しい状況ですが、万難を排して、市場での成功を収めましょう。
万難を排しての言い換えや類対義語
万難を排しての言い換えと類義語、対義語についても見ていきましょう!
万難を排しての言い換え・類義語
万難を排しての言い換えや類義語としては下記のものがあります。
万障繰り合わせの上
「万難を排して」とほぼ同じ意味です。
主に、「予定等を調整して」という意味で使用されます。
行事などへの参加を促すさいに、使用されます。
万障お繰り合わせの上、会議に参加してください。
石にかじりついてでも
どんな大変な思いをしても、目的を達成しようとする、様子を表した言葉です。
大変な思いが、「万難を排して」の困難と同じ意味合いになります。
事業の立ち上げは、多くの困難を伴いますが、石にかじりついてでも、成功を目指します。
是が非でも
「無理にでも」「どんなことがあっても」という意味の言葉です。
「万難を排して」と同じように、障害を絶対に乗り越えようとする様子が伝わる言葉です。
このプロジェクトは予算不足ですが、是が非でも軌道に乗せます。
万難を排しての対義語
万難を排しての対義語としては下記のものがあります。
行けたら行く
遠回しに「行かない」と伝える際に、よく使用される言葉です。
スケジュール次第で、行けたら行きます。
都合がつけば
「状況が整ったら」という意味の言葉です。
「万難を排して」は、都合をつけることが前提ですので、対義語になります。
明日の慰労会は、都合がつけば参加します。
その気になったら
気分次第で、行動が変化することを表現しています。
その気になったら、打ち上げに参加します。