今回は「言葉の綾」という表現について解説します!
「言葉の綾」とは、巧みな言葉の言い回しという意味です。
「あの詩人は言葉の綾をよく用いる」みたいに使うよ!
この記事では「言葉の綾」という表現の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
言葉の綾とは? 本来の意味は「巧みな言葉の言い回し」
「言葉の綾」の意味=本来は「巧みな言葉の言い回し」。近年は発言に対する誤解の釈明で使われる。
言葉の綾とは「巧みな言葉の言い回し」という意味です。
辞書では「ことばを飾って巧みに言い表わすこと。ことばの巧みな言いまわし。現代では、いく通りにも解釈できるような複雑な表現をいう」(『精選版 日本国語大辞典』)と記されています。
近年では、言葉をその意味で使用してはいない、誤解だと主張する際に使われることが多いです。
また、その関係で失言の弁明に使用されることもあるようです。
形容を多く用いた言葉使いのことなんだね!
言葉の綾の「綾」は絹織物から
「言葉の綾」の「綾」とは、斜線の交差している複雑な絹織物の模様のこと。
「綾」とは、斜線の交差している複雑な絹織物の模様のことです。
そこから、複雑な意味の言い回しに対し、この表現が使用されるようになったと考えられます。
また複雑な折り方のため、巧みな技術が必要とされるさまから意味が生まれた、という意見もあるようです。
『小学館 国語大辞典』の「あや」にも「文章の飾り。修辞。言い回し。語感。」とあり、江戸時代にも使用例があります。
絹織物の模様から誕生した言葉なんだね!
言葉の綾の使い方・例文
「言葉の綾」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
この小説は本当に面白いね!
そうだね。著者の言葉の綾が読む人を引き込んでいるね。
使用例②
さっきのお義母さんの言葉、どう捉えたら良いのかしらね。
母さんは普段から言葉の綾が多い人だから、良い意味で捉えた方が気が楽だよ。
使用例③
近年利用されている意味での「言葉の綾」の使用例を挙げます。
なんでそんな酷いことをいうんだい!
いやいや。あれは言葉の綾でして……。
言葉の綾の類義語や対義語
言葉の綾の類義語と対義語についても見ていきましょう!
言葉の綾の類義語
言葉の綾の類義語としては下記のものがあります。
比喩
「比喩」とは、物事を類似または関係する他の物事を借りて表現すること
この小説は本当に面白いね!
そうだね。著者の綺麗な比喩表現が読む人を引き込んでいるね。
言葉の綾の対義語
「言葉の綾」の直接的な対義語はありませんが、意味合いとして対義に当たる言葉を挙げます。
平叙文
「平叙文」とは特別な修辞を使用せず、物事を客観的に述べる形の文です。
この小説は本当に分かりやすいね!
そうだね。平叙文で書かれているから読みやすいよね。