今回は「チキる」という言葉について解説します!
「チキる」とは、怖気づくという意味のネットスラングで、若者を中心に使われています。
「土壇場でチキってバンジージャンプが飛べなかった!」みたいに使うよ!
英語のスラングである「チキン」(臆病者)が由来だと言われています。アノ有名なアメリカ映画でも、主人公に対して多用されていますが、ご存じでしょうか。
この記事では「チキる」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
チキるとは?意味は「怖気づく」
「チキる」の意味=怖がる、怖気づく
チキるとは怖がる、怖気づいて思うように行動できない、というような意味のネットスラングです。
ネットスラングとはいえ、若者同士の会話の中で日常的に使われている言葉で、「怖がる」「ビビる」などよりも相手を煽り、より馬鹿にするような表現です。意気地のない弱腰な態度になり、やろうとした事ができないという様なニュアンスです。
日本語で「ヘタレ」や「腰抜け」と同じような表現で、メンタルの弱さを馬鹿にして嘲る時などに使います。相手に向かって使う場合と、自分に使う場合があり、自分に使う場合は自虐的表現で、自己肯定感の低い印象を相手に与えます。
ちなみに、英語では「chicken」そのものに臆病者と言う意味があるので、「chicken out」で怖気ずく、尻込みすると言う意味で、「get chickend out」ではビクビクすると言う意味になります。「to be a chicken」でも「チキる」と同じような意味になります。
類義語の「ひよる」と「チキる」は同じように情けない様子を表しますが、どのように使い分ければ良いのでしょうか。
「ひよる」は漢字で書くと「日和る」と書き、天気を見極めるという意味が元になっています。
そこから変化して
という意味で使われています。
ただただ弱腰の「チキる」に比べて、都合よく損得勘定で態度を変えるのが「日和る」です。
メンタルの弱い、チキン野郎ってことなんだね!
チキるの発祥や元ネタは「欧米のスラング」
「チキる」の元ネタ、発祥=欧米のスラングのチキン
チキるの元ネタは欧米のチキン(臆病者)というスラングです。
映画「バックトゥザフューチャー」(1985年12月日本公開)の中で、弱腰な主人公を揶揄して使われた事で、そこから日本に「チキン」という言葉が広まったと言われています。
鶏がキョロキョロとせわしなく動く様子が、怖がってオドオドしている様に見えることから、臆病者を鶏に例えたのでしょう。
その辺りの感覚は欧米も日本も共通ですね。
そして次第に「チキン」を動詞的に用いて、「チキンになる」、それを略して「チキる」という言葉が日本語のネットスラングとなり、若者を中心に定着しました。
チキンはオイシイケド、チキンヤロウはスキジャアリマセン…。
チキるの使い方・例文
言葉の意味がわかったところで、「チキる」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①自分に使う場合(自虐的使用)
せっかくみんなで行ったのになんで展望台に登らなかったの?
高い所が苦手だから、すんでの所でチキったんだ…。
使用例②相手に使う場合(侮蔑的使用)
ずっと好きだった子に彼氏ができたみたいなんだ。
いつまでもチキって告白しないからだろ。
使用例③相手に使う場合(嘲笑的使用)
どうしても魚だけは捌けないのよ。
母さんが魚ごときにチキるなんて笑える!
チキるの類義語や対義語
チキるの類義語と対義語についても見ていきましょう!
チキるの類義語
チキるの類義語としては下記のものがあります。似通った言葉ですが、ニュアンスが少しずつ違いますね。
ひよる
有利な方につこうと形勢を伺うという意味の「日和見」という言葉から、周りの様子を伺い、自分はどうすべきか、オドオドびくびくするという意味。「ひ弱になる」の略という説もあります。
父親と母親の顔色見てひよってんじゃねーよ!
芋る
元々関西弁の表現。田舎者の様にオドオドしているという意味。
初の東京出張、広すぎる駅中で迷って芋った!
ビビる
恐れる、気後れする、物怖じするなどの意味。
100人の前で発言する時はさすがにビビったよ!
チキるの対義語
チキるの対義語はありませんでした。