今回は「不手際(ふてぎわ)」という言葉について解説します!
「不手際」とは、「手際が悪い」「デキが悪い」「やり方がまずい」という意味の言葉です。
「こちらの不手際で申し訳ございませんでした」みたいに使うんだ。
「不手際」という言葉は、「不手+際」もしくは「不+手際」のように肯定的な言葉に否定する漢字を付けたものが語源とされています。
この記事では「不手際」という言葉の詳しい意味や由来、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
不手際とは?意味は「手際が悪い」「デキが悪い」「やり方がまずい」
「不手際」の意味=「手際が悪い」「デキが悪い」「やり方がまずい」
「不手際」とは「手際が悪い」「デキが悪い」「やり方がまずい」という意味の言葉です。
「こちらの不手際で申し訳ございませんでした」などのように、こちら側に何等かの非があり、それを謝罪する時の言葉として使われます。
「不手際」は謝罪の時に、こちらが悪いという意味を示すために都合のいい言葉です。
しかし、使う時には注意が必要な言葉でもあります。
「不手際」が使えるのは相手に大きな損害が出ないミスの時だけです。
大きな損害が出るようなミスの場合には「あってはならないこと」など別の言葉で表現をします。
また、天候不良などのやむを得ない事情の時は、こちらのミスではないので使えません。
その場合は、やむを得ない事情に触れつつ、「ご了承ください」など理解をしてもらう一文を付け足します。
「不手際」は相手に与える影響の大きさと、こちらに非があるか否かが関係してくるのね。
不手際の由来や語源は「肯定的な言葉に否定の漢字を付けたもの」
「不手際」の由来、語源=「不手+際」または「不+手際」
「不手際」という言葉は、「不手(ふて)+際(きわ)」もしくは「不(ふ)+手際(てぎわ)」という肯定的な言葉に否定の漢字を付けたものが語源とされています。
「不手+際」の場合は、「不手」は「手を使わない」「手を抜く」と言った意味で、「際」は状況や境遇を意味しています。
置かれた状況や境遇に対して対処をしない(手を抜く)という意味になり、「不手際」の語源とされています。
「不+手際」の場合は、「手際」は「腕前」や「要領」という意味で、「不」は付属する言葉を否定します。
したがって、腕前や要領が悪いという意味になり、こちらも「不手際」の語源とされています。
2つの説があるから、「状況が悪い時」と「方法が悪い時」の両方の使い方が出てくるのか!
不手際の使い方・例文
「不手際」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
メールで「入れておきます」といった書類が1枚入っていなかったのですが、どうなっていますか?
大変申し訳ございません!
私の不手際で同封するのを失念しておりました。
直ちにお送りいたします!
使用例②
この契約の内容は、先日の条件と違う気がするのだが…
ご指摘いただいた通りでございます。
申し訳ございません、こちらの不手際でございます。
訂正をした契約書を改めてお持ちいたします。
使用例③
よく来たね。
これからよろしく頼むよ。
未熟者で、何かと不手際があるかしれませんがご容赦ください。
不手際の類義語や言い換え、対義語
「不手際」の類義語と対義語についても見ていきましょう!
不手際の類義語や言い換え
「不手際」の類義語や言い換えとしては下記のものがあります。
過失
メールで「入れておきます」といった書類が1枚入っていなかったのですが、どうなっていますか?
大変申し訳ございません!
私の過失で同封するのを失念しておりました。
直ちにお送りいたします!
落ち度
この契約の内容は、先日の条件と違う気がするのだが…
ご指摘いただいた通りでございます。
申し訳ございません、こちらの落ち度でございます。
訂正をした契約書を改めてお持ちいたします。
不手際の対義語
「不手際」の対義語としては下記のものがあります。
善処
「不手際」は、手際や方法が悪いことなどを意味しているので、その反対は手際や方法が良いという意味になります。
手際などが良い状況を表す言葉が「善処(ぜんしょ)」です。
「その件につきましては善処いたします」のように、前向きな言葉として使えるよ!