今回は「命からがら」という言葉について解説します!
「命からがら」とは、命の危険の中を逃げまどい、どうにか命だけはかろうじてという意味の言葉です。
「彼は戦場から命からがら帰ってきた」みたいに使うよ!
かろうじてという意味を強調した「辛辛(からから)」という言葉が元となっている言葉です。
この記事では「命からがら」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
命からがらとは?意味は「命の危険の中をなんとか・かろうじて」
「命からがら」の意味=命の危険の中をかろうじて
命からがらとは「命を失う危険の中をギリギリ命だけはかろうじて」という意味の言葉です。
例えば「命からがら逃げ延びてきました。」とは「命の危険の中をかろうじて逃げ延びてきました。」という意味になります。
「生きるか死ぬかのギリギリの状態を逃げまどい、やっとのことで生き延びた」ことを指す言葉なので、日常生活ではあまり頻繁には使われません。
戦争を題材にした映画や小説では、戦火の中を逃げまどい、「命からがら逃げ延びた」状況が描かれていますね。
スズメバチに襲われたときや、山でばったりクマやイノシシに出会って命の危険に直面してしまったときも「命からがら逃げてきた」と表現できます。
このように命の危険に晒され、ギリギリのところでやっと生き延びたときに使う重い言葉です。
できれば「命からがら」を使わなくて済む日々を送りたいですね。
危険の中を逃げまどい、どうにか命だけは助かった状態を表す言葉ってことなんだね!
命からがらの発祥や元ネタは「辛くも・辛うじて」
「命からがら」の元ネタ、発祥=辛くも(からくも)・辛うじて(かろうじて)
命からがらの語源は辛くも・辛うじてという言葉。
“からがら”はひらがな表示の方が一般的ですが、漢字では「辛辛」と書きます。
もともと塩味が強いを意味する「辛い(からい)」が困難やつらい思いの意味も持つようになりました。
そこから「ギリギリのところで・やっとのことで」の意味の辛くも・辛うじてという言葉として使われるようになったとか。
“辛”を重ねて使うことで「ギリギリの状況を辛うじて逃れてきた様」が強調されています。
中世には使われていたと言われる「命からがら」ですが、「命かながら」と間違えないように覚えましょう。
「辛うじて・やっとのことで」を強調している言葉なんだね!
命からがらの使い方・例文
「命からがら」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
祖父はボロボロになりながら命からがら満州から引き揚げて来たそうだよ
想像を絶する体験ですね…
使用例②
ジェラシックパークは面白いから何回も見てるよ
恐竜に襲われて、命からがら逃げまどうのを見るとハラハラするよね!
使用例③
大規模な森林火災が発生して、彼は命からがら下山したそうだ
大変な目にあったんだね
命からがらの類義語や対義語
命からがらの類義語と対義語についても見ていきましょう!
命からがらの類義語
命からがらの類義語としては下記のものがあります。
九死に一生を得る
十のうち九まで死ぬと思われる状況の中でなんとか助かること
子供の頃大けがをしてね。すぐに手術を受けたおかげで九死に一生を得たよ
這う這うの体(ほうほうのてい)
慌ててその場を逃げる様子
散々な目にあって逃げ出す様子
大勢の人の前で赤っ恥をかいたからね、這う這うの体で逃げ帰ったよ
危機一髪
一瞬の差で危険を逃れることを意味する四字熟語
あの信号に引っかかっていたら、確実に事故に巻き込まれていましたよ!危機一髪でしたね!
命からがらの対義語
命からがらの対義語としては下記のものがあります。
安心安全
命からがら逃れてきた子供たちも、ここにいれば安心安全だよ