今回は「矛盾(むじゅん)」という言葉について解説します!
「矛盾」とは、二つの事が食い違ってつじつまが合わないという意味の言葉です。
「晴れているのに濡れて帰ったなんて矛盾してるよ」みたいに使うよ!
「矛盾」は中国で商人が「貫くことが出来ない盾」と「なんでも貫ける矛」を売ろうとして指摘された故事からきています。
この記事では「矛盾」という言葉の詳しい意味や由来、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
矛盾とは?意味は「筋が通らない」
「矛盾」の意味=一貫性がない
矛盾とは2つ以上の事柄が一致しないという意味の言葉です。
矛盾は様々な文脈で使われており、数学、論理学や哲学などの分野では特に頻繁に登場します。論理学では、「矛盾律」または「無矛盾律」と呼ばれ、矛盾する命題は同時に真であることができないとされています。これは論理的な推論において基本的な原則となります。
同時に、日常生活でも矛盾はよく見られます。人々の行動や意見、感情などが一貫性を欠いていると、「矛盾している」と表現されることがあります。たとえば、言動が一致しない場合や、自分の主張が以前の主張と食い違っている場合がこれに該当します。このように、矛盾は文脈によって微妙に異なる意味を持ち、広く使われています。
話に食い違いがあるってことなんだね!
矛盾の由来や語源は「韓非子」
「矛盾」の由来、語源=食い違いを指摘され、商人は答えることが出来なかった。
楚の国の商人が売ろうとした矛と盾は優秀だが、お互いをぶつけたらどちらが優れているかと聞かれて、答えられませんでした。
「矛盾」という言葉は昔、中国で起こったお話に由来しています。そのお話は、楚という国の人が盾と矛を売っていたというもの。彼は盾を買う人に対して「うちの盾はとても丈夫で、貫通されないんだよ」と言って褒めちぎり、同じく矛を買う人には「これは鋭くて、どんなものでも突き通すよ」と褒めていました。
ところが、ある人が賢い質問をしました。「君の矛で君の盾を突けばどうなるのか」と。この質問に彼は答えられなかったんです。これが「矛盾」という言葉の始まりです。
「矛盾」は、お互いに反することを指していて、どちらかが本当ならもう片方は嘘。だから、矛と盾の話のように、矛で突けるものがない盾と、貫けないものがない矛が同時に存在する状態を指すようになりました。このお話を考えたのは韓非(かんぴ)っていう人で、彼はこの話を通じて、儒家思想を批判し、自分の考えを示しました。
最高の武器と防具が同時に存在する世界が由来だね
矛盾の使い方・例文
「矛盾」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
日に30時間の鍛錬だ
矛盾している分、濃縮して鍛えたんだね
使用例②
ダイエット中だからデザートは食べないよ。
ご飯はお替りしてるのに。矛盾だわ
使用例③
環境保護が第一優先
そのために工事して元の形失っちゃあ、矛盾だろ
矛盾の類義語や言い換え、対義語
矛盾の類義語と対義語についても見ていきましょう!
矛盾の類義語や言い換え
矛盾の類義語や言い換えとしては下記のものがあります。
抵触
その日、被害者は加害者に会っていないと言っています
新説は従来の主張に抵触するものではない
不一致
離婚しましょう
性格の不一致で仕方ないか
不合理
人生は公平だと思う
でも世の中には貧富や不平等がある。不合理だ
矛盾の対義語
矛盾の対義語としては下記のものがあります。
整合
彼が成績1番だ
あれだけ努力してれば整合してるね
無矛盾
この方法で契約が取れました
王道。無矛盾だ
首尾一貫
書のために捧げた人生だった
この人の言うことは首尾一貫だ