今回は「のべつ幕無し(のべつまくなし)」という言葉について解説します!
「のべつ幕無し」とは、ひっきりなしに続く様子という意味の言葉です。
「彼女はのべつ幕無しにしゃべり続けている」みたいに使うよ!
「のべつ幕無し」という言葉は、お芝居の時に幕を引かずに演じ続けることに由来しています。
この記事では「のべつ幕無し」という言葉の詳しい意味や由来、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
のべつ幕無しとは?意味は「ひっきりなしに続くさま」
「のべつ幕無し」の意味=ひっきりなしに続くさま、なかなか物事が終わらず続く様子
のべつ幕無しとはひっきりなしに続くさま、同じ行為がずっと繰り返され続くといった意味の言葉です。
「のべつ」は「延べ(「延ぶ」の連用形、他の言葉につなげる役割)」に「つ(助詞)」を合わせた言葉で、「絶え間なく」という意味です。それに「幕無し」を組み合わせて、絶え間なく、ひっきりなしに続く様子を表しています。
「あの子はのべつ幕無しに食べてるよね。」「彼はのべつ幕無しに働き続けている。」というように使われることが多いです。
のべつ幕無しの類義語は、「絶え間なく」「とめどなく」「しょっちゅう」など数多くあり、これらの言葉はあらゆるシーンの会話などにも頻繁に使われています。
のべつ幕無しもその類義語も、どちらかというと物事がなかなか終わらなくてうんざり、といったようなネガティブなイメージが大きいです。
「のべつ幕無し」は日常会話でもよく使われるんだね!
のべつ幕無しの由来や語源は「芝居の幕を引かず演じ続けることから」
「のべつ幕無し」の由来、語源=芝居の幕を引かずに演じ続ける様子
「のべつ」という言葉は先ほど説明した通り、絶え間なくという意味ですが、それに「幕無し」という芝居が幕を引かずに続くという「のべつ」と同じような意味の言葉を重ねて作られました。
舞台において、芝居が終わる際に引かれるはずの幕が無いということは、幕が引かれないと芝居が終わらない、延々と続けられるということを表しています。同じ意味の「のべつ」という言葉を足すことによって、同じ行為を続けることのネガティブさを表現していると考えられます。
一説によると、「のべつ」は江戸時代から、「幕無し」は明治時代から使われ出した言葉と言われています。
「のべつ幕無し」の由来はお芝居が終わらない様子からなんだね!
のべつ幕無しの使い方・例文
「のべつ幕無し」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
ここのところずっと働き詰めじゃないか、いつまで忙しいんだい?
わかんないよ、仕事がのべつ幕無しにどんどん来るんだ、ありがたいことだけどね。
忙しいのはいいことだけど、体調管理だけは気を付けたほうがいいよ。
使用例②
赤ちゃんが産まれたんだってね、おめでとう!それにしては元気がないみたいだけど…。
それがさ、赤ちゃんのお世話って本当に大変なんだよ。のべつ幕無しに泣かれると、さすがにしんどいって思っちゃうんだよね。
それは大変だよね、でも愛情いっぱいで育ててあげたら、きっと赤ちゃんも泣き止んでくれるよ。新米お父さん、頑張ってね。
使用例③
眠そうだね、遅くまで仕事かい?
いやー、最近モンスターを倒すゲームにはまっててね。のべつ幕無しにモンスターが襲ってくるもんだから、つい夜中までやっちゃうんだよね。
のべつ幕無しの類義語や言い換え、対義語
のべつ幕無しの類義語と対義語についても見ていきましょう!
のべつ幕無しの類義語や言い換え
のべつ幕無しの類義語や言い換えとしては下記のものがあります。
とめどなく
彼のアイデアはとめどなく湧き出て、チームに新しい展望を与えた。
ひっきりなし
彼女の電話がひっきりなしに鳴り、忙しい一日が始まった。
絶え間なく
絶え間なく響く素敵な音楽に、身も心も酔いしれた。
のべつ幕無しの対義語
のべつ幕無しの対義語としての慣用句はありませんが、反義語としては下記のようなものがあります。
咄嗟
ごく短い時間、一瞬の時間を表しています。
彼は、咄嗟に頭をかがめて身を隠した。
断続的
物事が途切れながらも、続く様子を表しています。
断続的に続く大雨で、市内は混乱しています。
刹那
彼らは刹那の瞬間をかみしめるように抱き合った。