今回は「リスキル」という言葉について解説します!
「リスキル」とは、対戦型ゲームなどで、復活してすぐ倒されるという意味で使用されます。
ゲームでは「復活地点に敵がいてリスキルされた!」みたいに使うよ!
元々は、「リスキリング(学び直し)」というビジネス用語として誕生した言葉です。
この記事では「リスキル」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
リスキルとは?意味は「学び直し」「復活後すぐに倒される」
「リスキル」の意味=学び直し
「リスキル」の意味=復活後すぐに倒される事
「リスキル」という言葉は、ビジネス用語とゲーム用語という2つの意味で使用される言葉で、それぞれ全く違う意味を持っています。
ビジネス用語の「リスキル」
ビジネス用語における「リスキル」は、英語の「re-skill」が語源となっており、日本語では「学び直し」という意味になります。
経済産業省によれば、「リスキル」とは「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する・させること」とされています。
では、ゲーム用語における「リスキル」とは、どういった意味を持つのでしょうか。
ゲーム用語の「リスキル」
ゲームにおける「リスキル」は、「respawn-kill」が語源となっています。リスポーンキルとは、ゲーム内で復活したプレイヤーをすぐさま倒す行為のことです。
FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)やアクションゲームの中には、敵に倒されて行動不能になった時、特定の復活地点に戻って復活するゲームがあります。
そのようなゲームにおいて、復活地点の近くに待ち伏せ、復活(リスポーン)した途端に倒す(キル)行為を行う人がいるのですが、この行為をリスポーンキル、略して「リスキル」と呼ぶのです。
リスキルが起こりやすいゲームとしては、スプラトゥーンやマインクラフトなどが有名です。スプラトゥーンのように陣地を奪い合うゲームでは、復活地点に待ち構えやすいため、リスキルが起こりやすいと言われています。
ちなみに、ゲームにおける「リスキル」は、戦術である反面、初心者がリスキル攻めにあうとゲームを楽しむことができなくなるため、一部のゲーマーからは嫌われる行為となっています。
同じリスキルでも、ビジネスとゲームで意味が全く異なるんだね!
リスキルの発祥や元ネタは「リスキリング(re-skilling)」
「リスキル」の元ネタ、発祥=リスキリング(re-skilling)
ゲーム用語における「リスキル」については、発祥は不明です。しかし、ビジネス用語における「リスキル」については、発祥が明らかとなっています。
ビジネス用語における「リスキル」という言葉の発祥は、アメリカの企業である、AT&Tだと言われています。同社は、1800年代に電話事業社として創業し、その後はネット通信回線の大手にまで成長。100年以上の歴史を繋いでいます。
CNBCの記事によれば、同社は2008年当時、25万人もの従業員を抱えていました。ところが、会社の将来に必要なスキルを持っていたのは、約半数だったと推定されています。
そのため、従業員に対し、将来必要なスキルを学んでもらうため、研修やオンラインコース、大学との連携プログラムなどに10億円を投資し、再教育を進めてきました。これはリスキリング(re-skilling)と呼ばれました。
このリスキリングという言葉が、次第に「リスキル」という言葉へと省略されていったのです。
この「リスキル」という言葉が世間に広く広まったきっかけは、2020年のダボス会議(世界経済フォーラム)でした。
この時、「リスキリング革命」が提唱され、「2030年までに、世界10億人に、より良い教育・スキル・仕事を提供すること」が宣言されました。そして、各国政府に対し、人材育成に関する政策を実施するよう要請がなされました。
こうして、世界的に認知度が高まったのです。
元々は、2008年頃にビジネス用語として誕生したんだね!
リスキルの使い方・例文
「リスキル」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例① ビジネス用語の場合
会社の売り上げを伸ばすためには、従業員の学び直しも必要です。
最近、会社の売り上げが伸び悩んでいるんだよね。
時代に合わせて、従業員のリスキルが必要なんじゃないですか?
使用例② ゲーム用語の場合
ゲームでリスキルされると、腹が立ちます。
残りのライフは一つしかなかったのに、復活した瞬間やられた!
うわー、リスキルされちゃったんだね。まんまとやられたね。
チーム戦だったから、みんなに迷惑かけちゃったよ。
使用例③ 家庭においても、応用できます
子どもの胃腸風邪をもらって、治ったと思ったらまたぶり返したんだ。
ウイルスにリスキルされたんだね、ご愁傷様でした。
リスキルの類義語や対義語
リスキルの類義語と対義語についても見ていきましょう!
リスキルの類義語
リスキルの類義語としては下記のものがあります。
リカレント
反復や繰り返しを意味する言葉です。学習するテーマを限定せず、社会人が新たに学び直す、生涯教育というニュアンスで使用されます。
仕事にも慣れたし、そろそろ将来にむけて学び直したいなぁ。
それなら、データサイエンスのリカレント教育コースを受講してみない?
デジタル社会にピッタリですね!ぜひ受講したいです!
オーバーキル
敵に対して必要以上の攻撃を行うことを意味します。
このゲームは相手への過剰攻撃で経験値が沢山もらえるから、ついやりすぎちゃうんだよね。
それ、オーバーキルじゃないか。僕は嫌な気分になるからやらないよ。
リスキルの対義語
リスキルの対義語としては下記のものがあります。
アンラーニング
「学習放棄」や「学びほぐし」という意味の言葉です。
社会人になったし、もう勉強からは解放だ~!
社会人になっても、学ぶことは多々あるよ!アンラーニングするのはもったいないよ!