今回は「篠突く雨」という一般用語について解説します!
篠突く雨は「しのつくあめ」と読み、非常に強い雨という意味の言葉です。
篠突く雨で前も見えない!みたいに使うよ!
「篠突く雨」は日本の古典文学、「太平記」にも載るような古くからある言葉です。
この記事では「篠突く雨」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
篠突く雨とは?意味は「非常に強い雨」
「篠突く雨」の意味=非常に強い雨
篠突く雨とは非常に強い雨という意味の一般用語です。
地面を叩きつけるような強い雨を示しており、とても激しい雨という意味の言葉です。
「篠突く雨」の「篠」とは篠竹をさし、一般的には群れて細く生えている竹を指す言葉です。
篠竹は、竹林ではなく、竹やぶといわれる形です。
篠竹、細い竹を何本も束ねたように突き下ろすさまを「篠突く」と言います。
篠竹で突き立てるように激しい雨が「篠突く雨」と言われたようです。
日常会話や天気予報などにはあまり使われることはないようです。
似た言葉の「大雨」や「土砂降り」などの表現のほうが天気予報などでは聞かれます。
「篠突く雨」という言葉は、作家が執筆する物語の文章表現として使われることが多いようです。
非常に強い雨を好む人は少ないようで、「篠突く雨」はどちらかというとネガティブな意味でとらえられることが多いようです。
篠突く雨って物語ではよく使われる表現なんだね!
篠突く雨の発祥や元ネタは「太平記」
「篠突く雨」の元ネタ、発祥=太平記
「篠突く雨」の前身となる表現は、太平記が元となっているようです。
太平記とは、日本の古典文学が1つであり、全40巻で南北朝時代を舞台に1318年(文保2年)~1368年(貞治6年)までの約50年間の軍事物語です。
太平記の中の表現では、「降る雨更に篠(シノ)を衝(ツク)が如し」と表現され、「突く」ではなく「衝く」で表現されていたようです。
当時の表現の「衝く」は「突く」と漢字は違いますが、意味は同じ意味で使われていました。
「篠突く雨」の「篠突く」という表現は1610年頃(中世)からあらわれていたそうです。
1873年(明治6年)の日本国語大辞典に用例として「篠突く」の表現されています。
篠突く雨は、篠突くのみでも同じ意味をなしていたようです。
「篠突く雨」は歌のタイトルやバンド名としても使われているようです。
2011年、走裕介さんが「篠突く雨」という曲をリリースし、オリコンチャートで最高31位を獲得したようです。
2016年3月から2年間「篠突く雨」というバンドが活動しており、2017年にはベストアルバムも出していたようです。
古くからる使われている言葉ですが、現代の作家や文章を書く者、ミュージシャンとジャンルを超えて使われています。
音楽の場面でも「篠突く雨」は知られているんだね!
篠突く雨の使い方・例文
「篠突く雨」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
今日の雨は篠突く雨だね!
何かとっても上品な言い方だね!
使用例②
これじゃあしばらく外に出られないな。
まさに篠突く雨だね!
使用例③
篠突く雨って言葉知ってるか?
何それ?聞いたことない。何かスゴイ雨が降ってくるの?
篠突く雨の類義語や対義語
篠突く雨の類義語と対義語についても見ていきましょう!
篠突く雨の類義語
篠突く雨の類義語としては下記のものがあります。
大雨
大量に降る雨をを意味する言葉です。
篠突く雨より少し弱さを感じ取れますが、たくさんの雨が降るという意味では同じと言えます。
明日、大雨の予報出てる。買い物は今日しておこう!
土砂降り
雨が激しく降ることを意味する言葉です。
激しさが篠突く雨と同じと言えます。
突然の土砂降りでずぶ濡れだよ。
バケツをひっくり返したような雨
激しく雨が降るさま、どしゃ降りになるさまを意味する言葉です。
激しい雨という意味で同じを言えます。
外はバケツをひっくり返した雨だな。もう少し様子見よう。
篠突く雨の対義語
篠突く雨の対義語としては下記のものがあります。
小雨
少し降る雨、小降りの雨、細かい雨を意味する言葉です。
このくらいの小雨なら、傘いらないな。
霧雨
霧のように細かく、音もない雨を意味する言葉です。
傘ないけど、霧雨なら大丈夫か。
ぬか雨
霧のように細かい雨を意味する言葉です。
霧雨と同じ意味を持つ言葉です。
霧雨ってぬか雨とも言うんだよ。知ってた?