TAS(タス)とは?意味・元ネタ・発祥|使い方・例文|類義語・対義語も解説

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今回はネットで最近使われている「TAS(タス)」という言葉について解説します。

「TAS(タス)」という言葉は、

  • Tool-Assisted Speedrun(ツール・アシステッド・スピードラン)
  • Tool-Assisted Superplay(ツール・アシステッド・スーパープレイ)
  • Tool-Assisted Scoreattack(ツール・アシステッド・スコアアタック)

の略語で、TVゲームにおけるタイムアタックやスーパープレイ、及びその競技名です。

要は特殊なツールを使って人間の手では実現出来ないスーパープレイをやっちゃおう!

というのが「TAS(タス)」という訳ですね。

なるほど!

この「TAS(タス)」という言葉…いつどこで、誰によって生み出され、どんな使われ方をしているのか…?

興味がある方は記事の続きへどうぞ!

目次

「TAS(タス)」とは?意味を解説!

TAS(タス)=Tool Assisted Speedrun

TAS (タス)とは、主にTVゲームのいわゆるスーパープレイ動画で用いられる用語です。

ゲームのエミュレータに搭載されている実行速度のスロー化やコマ送り、プレイのやり直しなど様々な機能を使用し、補助を受けて行うプレイスタイルの事を指します。

このプレイスタイルを用いて、ゲームを最短時間でクリアする「speedrun(スピードラン)」や、理論上の最大スコアを目指す「Scoreattack(スコアアタック)」、人間には不可能な技を使用してゲームをクリアする「superplay(スーパープレイ)」の総称がTAS(タス)と呼ばれています。

「TAS(タス)」の発祥や元ネタ、由来は?

TASの発祥=Doom(ドゥーム)

TASの発祥、起源は1998年のアメリカまで遡ります。

1998年半ば、Doom(ドゥーム)というMS-DOSのゲームのプレイヤーだったアメリカ在住のAndy Kempling(アンディ・ケムプリング)氏が、Compet-n(ビデオゲームのスピードランを収集する最古のWebサイト)にDoomのプレイデモを投稿。

その中にはこれまで誰も成し遂げていない、というか人間の境地を超えたプレーが記録されており、Compet-nの運営者はアンディ氏をチートプレイヤーとみなし、サイトからBAN(バン)します。

そして、アンディ氏はこのプレイが改造によってゲームの速度を遅く調整し、複数のセッションのプレイをつなぎ合わせたものだった事を認め、デモのアップロードを撤回。

したんですが…

が?

アンディさんのアップロードした「人間の領域を超えたプレイ」は実際にDoomのスピードランを行っていた数多くのプレイヤーを魅了。

なんと、翌1999年にはツールアシストのデモだけをアップロードする「Tools-Assisted Speedruns」が開設されるんです。

そして、このツールアシストスピードランの頭文字をとった「TAS」が、現在も使用されているTASの起源となりました。

はじめは不正としてBANされたアンディ氏のツールアシストプレイですが、そのプレイが数多くの人を魅了したことによって市民権を得た、という事ですね。

確かに、ツールの補助を受けて行われる「TAS」ですが、そのゲームについて深い知識と愛が必要です。

さらに、「TAS」を行うプレイヤー自身も、高レベルの腕前でなければ「TAS」は成り立ちません。

ツールアシストを使わずにプレイする「RTA」とは比較される事の多い「TAS」ですが、ゲーム好きの筆者からすればどちらも大いに素晴らしいと思いますね。

TASさんって誰?

ところで、TAS動画のコメントなどで「TASさん」という単語が使われているのを見たことはないでしょうか?

これは、TAS動画を投稿する際の動画名やハッシュタグ付けられた「TAS」というワードを見て、TASの意味を知らない視聴者が

この動画は「TAS」という人物が投稿したのか

と勘違いしたのが発祥と言われています。

ただ、現在はゲーム動画の業界では「TAS=ツールアシストプレイ」と言うのは浸透している為、あくまでもネタとして「TASさん」という言葉を使う視聴者も多くなっています。

という事で、あなたもTAS動画のコメントで

TASさんいろんなゲームやってて凄いなー

なんて投稿してみてはどうでしょうか?(笑)

「TAS(タス)」の使い方や例文

TAS(タス)の使い方や例文も見てみましょう!

TASの例文①

  • このプレイは流石にTASじゃないと無理だな。人間技じゃないよ

ツールの補助を受けて行う「TAS」のプレイは人間では実現不可能な反応速度で、実現不可能な精密な操作を行います。

ゲームシステムだけではなく、プログラムの領域まで熟知したTASプレイヤーには本当に頭が下がりますよね。

TASの例文②

  • これがRATって本当!?TASとしか思えないよ!

逆に、ツールの補助を受けないスピードランである「RAT」の現場でもTASという言葉は良く使用されます。

プレイヤーの人間性能の限界を極めたゲームプレイに対しては、「TASにしか見えない」「もはや機械」という最大級の賛辞を送りましょう。

「TAS(タス)」の類義語や対義語

TAS(タス)の類義語や対義語も紹介しておきましょう。

TASの類義語、対義語

TASの類義語としては記事内にも登場した「RTA」という言葉があります。

RTAとは「Real Time Attack(リアルタイムアタック)」の略語で、ツールの補助を受けず、ゲームスタートからクリアまでの現実時間(リアルタイム)を競います。

ツールの補助を受けるTASはRTAとは対角の存在であり、類義語ではなく対義語だという考える人もあります。

  • チート

チートという言葉も、TASの類義語であり対義語です。

チートとはゲームのプログラムを書き換え、プレイヤーに有利な動きをするように改造する行為の事を言います。

TASはプレイヤー自身が有利になるような改造は一切行いませんので、チートはTASの対義語と言えます。

ただ、元々存在しているものを使用するとは言え、TASもプログラムに働きかけ、バグ技もふんだんに利用します。

TASはチート行為ではありませんが、同じ様に捉える人がいてもおかしくはないでしょう。

また、ツール補助+チートを使用した「チーTAS動画」なるものも存在する事からも、チートはTASの類義語としても扱われている事が伺えます。

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