今回は「うるかす」という方言について解説します!
「うるかす」とは、ふやかす、水に漬けるという意味の方言です。
「大豆をうるかして柔らかくする」みたいに使うよ!
うるかすは潤うの「うる」と、昔の言葉で米を洗う意味を持つ、米加須(こめかす)の「かす」が合わさってできた言葉です。
この記事では「うるかす」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
うるかすとは?意味は「ふやかす、水に漬けておく」
「うるかす」の意味=ふやかす、水に漬けておく
うるかすとはふやかす、水に漬けておくという意味の方言です。
漢字で「潤かす」と書き、水で潤わせるニュアンスで使います。
うるかすは水に漬けておく、水を吸わせるなどの意味を持ちますが、全く同じ使い方ができる言葉は他にありません。
うるかすは「潤かす」って書くんだね!
うるかすは北海道や東北地方の方言
うるかすは北海道を中心に東北地方で使われている方言です。
具体的には北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県では高い知名度、使用率が確認されています。
また、隣接した新潟県でもそこそこ使っている方がいるそうです。
新潟県はお米が名産ですから、うるかすは相性がいい言葉だと感じますね。
うるかすは北海道や東北地方のほかに、新潟県でも使われているんだね!
うるかすの語源や発祥は「うる(潤う)とかす(米を洗う意味)が合体した言葉」
「うるかす」の語源、発祥=潤うの「うる」と、米を洗う意味の米加須(こめかす)の「かす」が合体した
うるかすは、二つの言葉が合体してできた言葉のようです。
うるかすの「うる」は潤うから取られた言葉で、水分を含んでみずみずしくなるという意味です。
一方で「かす」は平安時代の古辞書『新撰字鏡』にある、米を洗うという意味の米加須(こめかす)が元になっています。
米加須は次第に「加須(かす)」のみで「米を水に漬ける」という意味を持つ言葉に変化しました。
その二つが合わさって「うるかす」になったんですね。
元々はお米に対して使う言葉だったようです。
現在はお米だけではなく、乾燥わかめや干しシイタケなど、水にふやかして元に戻すもの全般にうるかすと使います。
うるかすは元はお米に使ってたけど、現在は水に漬けるもの全般に浸かっているね!
うるかすの使い方・例文
「うるかす」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
何か手伝うことはある?
じゃあお米うるかしておいて!
使用例②
ごちそうさまでした!
食べ終わったお皿はうるかしておいてね
使用例③
具材を炒めている間に、高野豆腐をうるかしておきましょう!
ふむふむ
うるかすの類義語や言い換え
うるかすの類義語や言い換えできる言葉についても見ていきましょう!
水に漬ける
じゃあお米を水に漬けておいて!
ひやす
茨城県の方言で、水に漬けておくという意味の言葉です。
食べ終わったお皿はひやしておいてね
また、ひやすはお湯に対しても使うので以下のように言うこともあります。
瓶が空かないときは、逆さにしてお湯にひやすと空きやすくなるよ
お湯にひやすだなんて、不思議に感じますよね。
ふやかす
具材を炒めている間に、高野豆腐をふやかしておきましょう!