今回は「和洋折衷(わようせっちゅう)」という言葉について解説します!
「和洋折衷」とは、「日本風と西洋風の様式を程よく混ぜる」という意味の言葉です。
「この建物は和洋折衷だなぁ」のように使います。
「和洋折衷」という言葉の誕生には、幕末の朱子学者・斎藤拙堂が関わっているとされています。
この記事では「和洋折衷」という言葉の詳しい意味や由来、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
和洋折衷とは?意味は「異なる様式を程よく混ぜる」
「和洋折衷」の意味=「日本風と西洋風の様式を程よく混ぜる」
「和洋折衷」とは「日本風と西洋風の様式を程よく混ぜる」という意味の言葉です。
「程よく混ぜる」というのが、この言葉の意味の最大のポイントと言えるでしょう。
この言葉は、建築、料理、ファッションなどで主に使われています。
比較的イメージしやすいものだと、卒業式などで袴を着る女性がブーツを履いているのを見かけたことはありませんか?
まさに、これが「和洋折衷」です。
「和洋折衷」という言葉は、異文化の融合という観点からはポジティブな言葉であると言えるでしょう。
しかし、前後の文章に揶揄するような言葉が付いた場合にはネガティブな言葉になることもあります。
また、「和洋」と聞くと日本と西洋(主にヨーロッパ方面)をイメージしがちですが、この場合の「洋」は日本以外の様式の全てを示していると言っても間違いではないでしょう。
「和洋折衷」の類義語には、「和魂漢才(わこんかんさい)」「和魂洋才(わこんようさい)」があります。
「洋」って言うから勝手にヨーロッパ方面だけをイメージしてたけど、日本以外の様式って考えていいんだね!
和洋折衷の由来や語源は「幕末の朱子学者」
「和洋折衷」の由来、語源=「幕末の朱子学者・斎藤拙堂」
斎藤拙堂(さいとうせつどう)は1797年~1865年に実在した人物で、一貫した朱子学者でありながら西洋の書物も優れているものは認め、積極的に取り入れようと藩政改革に携わった人物です。
この斎藤拙堂が唱えたのが「和漢洋の折衷によってより良いものにしていく」でした。
これが、「和洋折衷」の始まりとされています。
元々は「和風」「洋風」「折衷」の3つの言葉でしたが、時を経て「和洋折衷」と四字熟語になっていったようです。
幕末に誕生した言葉だったんだね!
和洋折衷の使い方・例文
「和洋折衷」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
このお店、和食と洋食を掛け合わせた斬新な料理で有名なお店なんだ。
和洋折衷の斬新なお料理楽しみ!
使用例②
この宿のお部屋、こっちが和室で、あっちが洋室になっているのねぇ。
和洋折衷のお部屋って不思議な感じだけど、両方の良さが感じられていいわね。
使用例③
この建物、不思議だね!
この建物は明治時代の建物で、「和洋折衷建築」というんだ。
日本と西洋の建物が合わさった建物なんだよ。
和洋折衷の類義語や言い換え、対義語
和洋折衷の類義語と対義語についても見ていきましょう!
和洋折衷の類義語や言い換え
「和洋折衷」の類義語や言い換えには、「和魂漢才」「和魂洋才」があります。
「和魂漢才」「和魂洋才」は和を大切にしながら融合するというイメージなので、「和洋折衷」の完全な類義語ではありません。
基本的には「和洋折衷」を使う方が無難なので、類義語については意味のみ紹介します。
和魂漢才
「和魂漢才」とは、伝統を保ちながら漢(=中国)の文化を取り入れるという意味です。
和魂洋才
「和魂漢才」から派生した言葉なんだって。
「漢」が中国でだから、「洋」は西洋ってことね!
和洋折衷の対義語
「和洋折衷」の対義語となる四字熟語を調べてみましたが、見つかりませんでした。
「和洋折衷」を「日本と海外の様式の掛け合わせ」と解釈した上で対義語を表現してみましょう。
ん~…
「純和風」はどうかしら?