今回は「山の麓」という言葉について解説します!
「山の麓」とは、山の下の平地に近い部分を表す言葉です。
「あの山の麓に住んでいます!」みたいに使うよ!
最古の歌集『万葉集』にも「ふもと(麓)」という語が使用されているため、非常に古い言葉です。
この記事では「山の麓」という言葉の詳しい意味や使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
山の麓とは?意味は「山の下の平地に近い部分」
「山の麓」の意味=山の下の平地に近い部分
山の麓とは山の下の方を指します。
具体的には、頂や頂上、中部の山腹や中腹を指す言葉です。
山の麓の光景としては、草地や山林、山からの湧き水によってできた湖もみられます。
人工物では、観光用道路や村、町が存在する場合もあります。
山の下の、標高の低い所ってことなんだね!
「ふもと(麓)」は日本最古の歌集『万葉集』に使用
「山の麓」の「ふもと(麓)」は日本最古の歌集『万葉集』に使用されています。
「ふもと(麓)」は日本最古の歌集『万葉集』に使用されています。
高橋虫麻呂作といわれている「難波にして経宿し、明日還り来たりし時の歌一首 短歌を幷せたり」の短歌には次のようにあります。
い行(ゆ)き逢(あ)ひの 坂のふもとに 咲きををる 桜の花を 見せむ児(こ)もがも (第9巻 1752歌)
訳:行逢坂の麓に枝がたわむほど咲き誇る桜の花を見せてやるおとめが欲しいなあ
このことから、『万葉集』成立時期といわれている奈良時代(8世紀)には既に使用されていた語だということが分かります。
非常に古くから使われていた言葉なんだね。
山の麓の使い方・例文
「山の麓」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
あなたのご実家はこの辺りですか。
いいえ、あちらの山の麓です。
使用例②
山で迷った時はどうするべきでしょうか。
山の麓を目指さず、頂上に向かって歩くと良いと聞いたことがあります。
使用例③
来月のキャンプはどこでしますか?
私の近所の山の麓でしましょう。
キャンプ場があったはずです。
山の麓の類義語や対義語
山の麓の類義語と対義語についても見ていきましょう!
山の麓の類義語
山の麓の類義語としては下記のものがあります。
山下
「山下(やました・さんか・さんげ)」とは、「山の麓」と同じ意味をもつと同時に、山の木や草の繁みの下も指す言葉です。使用例として、こちらも『万葉集』まで遡ることができます。
来月のキャンプはどこでしますか?
私の近所の山下でしましょう。
キャンプ場があったはずです。
山足
「山足(さんそく)」とは、「山の麓」とほぼ同じ意味の言葉です。
山で迷った時はどうするべきでしょうか。
山足を目指さず、頂上に向かって歩くと良いと聞いたことがあります。
山の麓の対義語
山の麓の対義語としては下記のものがあります。
山頂
「山頂」とは、「山のいちばん高い所。山のいただき。山頭。山巓(さんてん)。」(精選版 日本国語大辞典)という意味です。
あなたのご実家はこの辺りですか。
いいえ、あちらの山頂です。
とても不便な場所ですよ。