今回は「よって」の言い換え表現を紹介します!
「よって」は先に述べた事柄の根拠・理由に、「感じた」「受けとった」「考えた」などの理由から結論を導く順接の意味合いで用いられる接続詞です。
この言葉は、論理的な説明や丁寧な言葉の表現に使われる、フォーマル寄りの言葉に分類されます。
この記事では「よって」の言い換え語について紹介しています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
よってとは?意味は「結論を導く順接の接続詞」
「よって」の意味=先に述べた理由から結論を導く順接の接続詞
「よって」は、若干堅苦しい表現で日常生活ではあまり使われませんが、ビジネスシーンにはぴったりな表現です。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。よってこれを賞します。
よっての”フォーマルな”言い換え・類語!ビジネスやレポートで使える言葉を紹介!
まずはよってのフォーマルな言い換え語、類語を紹介します。
ビジネスシーンやレポートで使うには、フォーマルな言葉が向いています。
①故(ゆえ)に
故(ゆえ)に=「先の文章が原因となり、後の文章の内容が結果として生じる、だから」の意味
「故(ゆえ)に」と「よって」も同じ接続詞ですが、ニュアンスに違いがあります。
- よっては、客観的で論理的なニュアンスを持ちます。
- 故(ゆえ)には、主観的で話し言葉的なニュアンスを持ちます。
「調査の結果、よってこの商品は安全であると結論付けられる。」
「彼は努力家ゆえに成功を収めた。」
故(ゆえ)には、原因と結果の関係が明らかな場合に使われることが多く、よってよりも堅ぐるしく改まった印象を与えます。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。故(ゆえ)に、これを賞します。
②すなわち
すなわち=「つまり・言い換えると、要するに」の意味
先に述べた事を、分かりやすい言葉や短い言葉で言い換えるときに使います。
「すなわち」と「よって」は、結論を導き出すために使われる接続詞ですがニュアンスが微妙に違います。
- すなわちは、言い換えるという意味合いが強い
- よっては、論理的な因果関係を示す意味合いが強い
「つまり」「いわば「要するに」「言い換えると」「言ってみれば」などが言い換えできます。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。すなわち、これは賞を得ることになるでしょう。
③したがって
したがって=「先の文章が原因となり、後の文章の内容が結果として生じる、つまり」の意味
したがっては、文章においてよく使われますが、どこか堅ぐるしく形式ばった印象を受けます。
この堅苦しさのために、「したがって」や「よって」を使用することによって、強い論理性の存在を表現することができます。
フォーマル寄りな表現を強めたいときは、「したがいまして」と表現すると良いでしょう。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。したがって、これを賞します。
④つきましては
つきましては=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際に、したがいましては」の意味
よくビジネスシーンでよく耳にするつきましては、大きく分けて意味が2つあり、それぞれ使い方も異なります。
- 接続詞としての活用:説明・案内・依頼する際、接続詞として類義語として「したがいましては」「そこで」があります。
- 連語として:物事や事象を説明・報告する際に、類義語として「~に関して」「~おかれましては」があります。
「つきまして」は丁寧な印象を与えるので、ビジネスシーンにはぴったりな表現です。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。つきましては、これを賞します。
⑤それゆえに
それゆえに=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、ですから」の意味
「それゆえに」は、論理的な文章を書く上で便利な接続詞。
そして推論も加わることで説得力のある文章を作ることができます。
「それゆえに」は順接的な意味で使うことが多く、逆説的な意味で使われることはほとんどありません。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。それゆえ、これを賞します。
よっての”カジュアル”な言い換え・類語!
よってのカジュアルな言い換え語、類語を紹介します。
ビジネスシーンやレポートで使うのには向いていませんが、親しみやすい表現に言い換える時に役立ちます。
⑥ですから
ですから=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、だから」の意味
「ですから」は、だからを丁寧に表現した話し言葉としてよく使われます。
書き言葉としては「そのため」「したがって」などと表現します。
話し言葉は、企画書・報告書・レポート・顧客先へのメールでは使ってはいけない接続詞に分類されてますので注意してください。
その他の話し言葉は、「だから」「なので」「だけど」「けれども」が該当します。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。ですから、これを賞します。
⑦ついては
ついては=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際に、ついては」の意味
「ついては」は「つきまして」を少しカジュアルにな表現となっています。
接続詞の場合は、文頭に「ついては」を置き、文末に句読点をつけます。
連語の場合は、「~について」と同じように、名詞の前に置き句読点をつけません。
ビジネスシーンでは、「つきましては」の方が使われることが多いです。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。ついては、これを賞します。
⑧従って
従って=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、だから」の意味
論理的に述べようとするときに用いられます。書き言葉的な意味合いが強くかたい言い方です。
従いましてと言い換えるフォーマル寄りの言葉になります。
- 日本は火山大国である。したがって、地震も多い。
- 明日は線状降水帯が発生する。したがって、運動会は延期となった。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。従って、これを賞します。
⑨いずれにせよ
いずれにせよ=「どのような状況であっても、結果的に同じになること、どちらにせよ」の意味
直言的、前述の内容にかかわらず、結論や意思が変わらないことを強調します。
いくつかの選択肢が出ていいるが、どれを選択するにしても結果は変わらなしという意味。
結果がすでにあり、素直に思ったことを述べる場合に使われます。
- いずれにせよ、私たちは話し合わなくてはなりません。
- 彼の努力家だが、いずれにせよ成功するだろう。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました、いずれにせよ受賞は間違いありません。
⑩だから
だから=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、したがって」の意味
「よって」よりも親しい間柄で使われるため、カジュアルな表現になります。
だからは「話し言葉」に用いられます。
類語の「書き言葉」には、「それゆえ」「よって」「したがって」「というわけで」などがあります。
- 彼は、とても仕事できるだから、出世するに違いない。
- 経済が低迷しているだから、物価が上昇している。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。だから、これを賞します。
⑪それで
それで=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、そういうわけで」の意味
また、相手の話 をうながしたりするのに用られます。
話の流れを自然に繋ぎ、文章を分かりやすくします。
- 最近、食生活の見直しをしました。それで健康になりました。
- 早めに準備をしたそれで、時間に余裕を持って行動できた。
- 「昨日、抜き打ち監査がありました。」「それで結果は?」
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。それで、これを賞します。
⑫そのため
そのため=「原因と理由の関係性を表す表現」の意味
前の事がらを目的としてとらえ、後の事がらとして手段・方法・過程を述べる際に使われます。
先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、そういうわけでが類語です。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。そのためこれを賞します。
⑬そこで
そこで=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、その結果」の意味
先に述べた「場面・状況」に対する「意思的行動」。後の文は動詞文になります。
「その結果」「それに」「そこで」「それで」「そのため」「それによって」などが言い換え出来ます。
貴殿はわが社の発展向上に多大な貢献をなされました。そこでこれを賞します。
⑭すると
すると=「先に述べた事柄の結果として、後の事柄が起こる際の、」の意味
時間の経過を表す接続詞として使われます。
「すぐに」「すると間もなく」「するとたちまち」「すると忽ち」「すると忽ちまに」などが言い換えできます。
わが社の発展向上に多大な貢献をするとこれを賞します。
⑮だとすると
だとすると=「先に述べた仮定の事柄の根拠や理由に、結論・結果を述べる際に使用する」の意味
わが社の発展向上に多大な貢献をなされたなら。だするとよってこれを賞します。
推論や仮説を表す接続詞として使われます。
別の事柄も事実である可能性が高いことを示します。
「だとすれば」「だとするとすれば」「だとするとすると」などが言い換えできます。