今回は「間隙」という言葉の意味について解説します。
「間隙」とは、物と物との間のすきまや、時間のとぎれめを表す言葉です。転じて、人と人との心の隔たりを指すこともあります。

車の流れの間隙を縫って、道路を渡りました。
読み方は「かんげき」です。「げき」を「すき」と読んで「かんすき」と読むのは誤りなので、注意しましょう。
この記事では「間隙」の意味や語源、使い方、類義語・対義語まで深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ。
間隙とは?意味は「物と物とのすきま」
「間隙」の意味=①物と物との間のすきま ②時間のとぎれめ ③人と人との心の隔たり
もとは「壁の間隙」のように、物の間にできたわずかなあきを表す言葉です。
そこから「忙しさの間隙を縫う」のように時間のすきまを指したり、「両者の間に間隙が生じる」のように気持ちの隔たりを指したりと、使う範囲が広がりました。
どの場合も「ぴったり詰まっていない、わずかなあき」が共通したイメージです。



物のすきまだけでなく、人の心の距離にも使えるんだね。
間隙の語源・成り立ち
「間(あいだ)」+「隙(すき)」。どちらも“すきま”を表す漢字を重ねた言葉
「間」は空間や時間の隔たりを、「隙」は物と物とのわずかなあきや割れ目を表す漢字です。
似た意味の二字を重ねることで、「すきま」という意味がより強くはっきりと表されています。
そのため、物理的なあきだけでなく、時間的な余白や人間関係の距離まで含めて、幅広く使える言葉になりました。



「間」も「隙」も、すきまを表す字だったんだ。
間隙の使い方・例文
「間隙」を使った会話を見ていきましょう。
「物のすきま」「時間のすきま」「心の隔たり」の三つの使い方を見ていきます。
使用例① 物のすきまを指すとき
物と物との間のあきを表す場面です。



この古い壁、だいぶ傷んできましたね。



ええ、間隙から雨水が入っているようなので、早めに補修しましょう。
使用例② 時間のすきまを縫うとき
忙しい合間を利用する場面です。



今日はずっと会議続きで大変でしたね。



はい、その間隙を縫って、なんとか資料だけは仕上げておきました。
使用例③ 心の隔たりを表すとき
人と人との気持ちの距離を表す場面です。



あの二人、最近あまり話していないみたいね。



ちょっとした行き違いで、二人の間に間隙ができてしまったようだ。
「間隙」の類義語や対義語
間隙の類義語と対義語についても見ていきましょう。
間隙の類義語
間隙の類義語としては下記のものがあります。
隙間(すきま)
隙間は、物と物との間のあいた所を表す、もっとも身近な言い方で、「間隙」をやわらかく言いかえた言葉です。



ドアの隙間から、廊下の明かりが差し込んでいる。
間隔(かんかく)
間隔は、物と物との間の開き具合や、時間の隔たりを表す言葉で、距離の広さに目を向けた言い方です。



電車は五分間隔で来るので、急がなくて大丈夫だよ。
空隙(くうげき)
空隙は、何もない空いた部分を表す、ややかたい言葉で、「間隙」とほぼ同じ意味で使えます。



地中の空隙に水がたまり、地盤がゆるんでいた。
間隙の対義語
間隙にきっちりと定まった対義語はありませんが、反対の意味合いの言葉として下記が挙げられます。
密着(みっちゃく)
密着は、すきまなくぴったりとくっつくことで、あきを表す「間隙」とは反対の状態を指します。



シールを密着させて貼ると、はがれにくくなる。
間隙の豆知識・ちょっといい話
間隙をもっと深く知れる、ちょっとした小話を紹介します。
「間」も「隙」も、すきまを表す字
「間隙」は、似た意味の漢字を二つ重ねてできた言葉です。
「間」はあいだ・隔たりを、「隙」は物のわずかなあきや割れ目を表します。意味の近い字を重ねると、その意味が強調されます。同じ作りの言葉に「絵画」「樹木」「岩石」などがあり、二字を見比べると共通点が見えてくるのが面白いところです。



似た字を重ねた言葉って、言われてみると結構あるね。
「間隙を縫う」はチャンスを生かす言葉
「間隙を縫う」は、わずかなすきまをぬうように通り抜ける、という意味の慣用句です。
「縫う」は、糸を布に通すように、物の間を曲がりながら進むことを表します。車の流れや人ごみのすきまを通るときだけでなく、忙しい時間の合間を見つけて物事をこなすときにも使えます。小さなあきをチャンスととらえて生かす、前向きな言い回しです。



すきまを見つけて動くって、ちょっとかっこいい言い方だね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。読み方と三つの使い方を押さえて、会話や文章で上手に使ってみてください。