今回は「焦燥」という言葉の意味について解説します。
「焦燥」とは、思うように物事が進まず、いらだって焦る気持ちを表す言葉です。

締め切りが近いのに作業が進まず、焦燥にかられた。
読み方は「しょうそう」です。多くは「焦燥感」の形で、落ち着かず追い立てられるような気持ちを表すときに使います。
この記事では「焦燥」の意味や語源、使い方、類義語・対義語まで深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ。
焦燥とは?意味は「いらだち焦る気持ち」
「焦燥」の意味=思うようにいかず、いらだって落ち着かないこと。あせり。
物事が思いどおりに進まないときに、心が落ち着かず、追い立てられるような気持ちを表します。
「焦燥感にかられる」「焦燥に駆られる」の形で使うことが多く、ただのあせりよりも、いらだちを含んだ強い心の動きを指します。
試験や仕事の締め切り、結果を待つ時間など、自分の力ではどうにもならない場面で生まれやすい気持ちです。



ただの焦りより、いらだちが強い感じなんだね。
焦燥の語源・成り立ち
「焦(こげる・あせる)」+「燥(かわく)」。焼けて乾くように心が落ち着かない様子
「焦」はこげる・あせること、「燥」はかわくことを表す漢字です。
この二字が合わさって、「焼けて乾くように、心がじりじりと落ち着かない」という意味になりました。
「燥」は乾燥の「燥」と同じ字です。火であぶられて水気が抜けていくような、ひりひりとした気持ちが言葉に込められています。



「乾燥」の「燥」が入っていたんだね。
焦燥の使い方・例文
「焦燥」を使った会話を見ていきましょう。
「締め切りが迫るとき」「結果を待つとき」「思うように進まないとき」の三つの使い方を見ていきます。
使用例① 締め切りが迫るとき
時間が足りず、気持ちがあせる場面です。



提出まで、あと一時間しかありませんね。



まだ仕上がっていなくて、焦燥でいっぱいです。
使用例② 結果を待つとき
自分ではどうにもできず、待つしかない場面です。



合格発表まで、まだ三日もありますね。



何も手につかなくて、焦燥感がつのるばかりです。
使用例③ 思うように進まないとき
努力しても結果が出ず、いらだつ場面です。



練習しているのに、なかなか上達しませんね。



周りが先に進んでいくのを見ると、焦燥を覚えます。
「焦燥」の類義語や対義語
焦燥の類義語と対義語についても見ていきましょう。
焦燥の類義語
焦燥の類義語としては下記のものがあります。
焦り(あせり)
焦りは、急がなければと気持ちがはやることを表す、もっとも身近な言い方で、「焦燥」をやさしく言いかえた言葉です。



焦りからミスをしてしまい、やり直すはめになった。
苛立ち(いらだち)
苛立ちは、思いどおりにならず、いらいらすることを表す言葉で、「焦燥」の中のいらだちの部分を強く出した言い方です。



渋滞がいつまでも続き、苛立ちがつのった。
やきもき
やきもきは、心配で気をもみ、落ち着かない様子を表す言葉で、「焦燥」をくだけた調子で言いかえた言い方です。



返事がなかなか来ず、一人でやきもきしていた。
焦燥の対義語
焦燥の対義語としては下記が挙げられます。
沈着(ちんちゃく)
沈着は、落ち着いていて、物事に動じないことを表す言葉で、いらだち焦る「焦燥」とは反対の心の状態を指します。



急な事態にも沈着に対応し、被害を最小限に抑えた。
平静(へいせい)
平静は、心が穏やかで落ち着いていることを表す言葉で、こちらも「焦燥」と反対の意味になります。



どんなときも平静を保てる人は、頼もしい。
焦燥の豆知識・ちょっといい話
焦燥をもっと深く知れる、ちょっとした小話を紹介します。
「焦」は鳥を火であぶる形からできた字
「焦」は、上の「隹(とり)」と下の「火」を組み合わせた字で、鳥を火であぶる様子から生まれました。
火であぶって「こげる」が、もとの意味です。そこから、心が火であぶられるように落ち着かない、という「あせる」の意味へと広がりました。同じ「隹」を使う「集」は、鳥が木に集まる形からできた字で、見比べると漢字の成り立ちの面白さが伝わってきます。



心がこげるようなあせり、ってことなんだね。
「焦燥感」という言い方が定番
「焦燥」は、単独より「焦燥感」の形で使われることが多い言葉です。
「焦燥感にかられる」「焦燥感がつのる」のように、「感」を付けると、心の中にわく感覚としてとらえやすくなります。小説や歌詞でも、追いつめられた心情を表すのによく登場します。覚えておくと、気持ちを一語で言い表せて便利です。



「焦燥感」ならよく見聞きしますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。意味と成り立ちを押さえて、会話や文章で上手に使ってみてください。