今回は「ポエマー」という和製英語について解説します!
「ポエマー」とは、詩的ではあるが空疎な言葉を発する人を揶揄する場合に使われる言葉です。
「空想家の彼はポエマーと呼ばれている」みたいに使うよ!
古代ギリシャの「poeisis」が語源となった、英語の「poem」が変化しました。
この記事では「ポエマー」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
ポエマーとは?意味は「聞いていて恥ずかしくなるような詩的な表現を多用する人」
「ポエマー」の意味=詩的ではあるけれど中身のない文章や発言をする人を揶揄する和製英語
ポエマーとは、自分に酔っているような表現や実現不可能な空想などを言ったり書いたりする人を揶揄する場合に使われるネットスラングです。
因みに、「揶揄」とは相手を下に見て笑ったりからかったりすることです。
余談ですが、「ポエマー」は”poem(詩)”という言葉に”○○をする人”という意味の”er”をつけて、「詩を書く人」という意味で定着しました。
ですが、”er”は動詞につけるものです。例えば”read(読む)”に”er”をつけて「読む人」”write(書く)”に”er”をつけて「書く人」となります。
名詞である”poem”に”er”をつけても「詩を書く人」にはなりません。
英語では詩人は「poet(ポエット)」です。英語のテストでは間違えないように「poet」と書きましょう。
本題に戻りましょう。
詩を書くことを職業にしている「詩人」に対してではなく、SNSに投稿している自称詩人や空想家、ロマンチストを茶化す場合に多く使われるようです。
2005年頃には既に使われていたようですが、少しずつ意味が変化しているようです。
SNSの職業が「詩人」ではない人たちの投稿に対して、違和感を覚える人たちが使ううちに、意味が辛辣になっていったようです。
ただ、最近は更に変化して、ポエット=ポエマーのように使われ、蔑称としては使われなくなっているという説もあります。
とはいえ、ネガティブで誤解も生まれやすい言葉ですので、使うのは仲のよい友人間だけにした方がよいでしょう。
その場合でも、相手との関係性に配慮は必要です。
どんな意味で使われているか人によって違うから、注意が必要ってことなんだね!
ポエマーの発祥や元ネタはギリシャ語の「poiesis」
「ポエマー」の元ネタ、発祥=英語「poem」の語源、ギリシャ語の「poiesis(ポイエーシス)」という言葉に由来しています。
英語「poem」の語源はギリシャ語の「poiesis(ポイエーシス)」、「作られたもの」という意味の言葉に由来しています。
「poiesis」には、「詩趣に富むもの、詩のようなすばらしいもの」という意味もあります。
言語的な技術で感情や情景を表現する文学の一分野です。
古代ギリシャの哲学者アリストテレスは、詩作についての技術を論じた「詩学」を著しています。
それほど古代ギリシャの芸術分野で「詩(詩作)」の地位は高かったのですね。
しかし一方で、中身のない美辞麗句や自意識過剰な詩人という意味で「poetaster(ポウタスター)」という言葉もありました。
日本語では「へぼ詩人」と訳され定着しています。
「ポエム」には、この否定的な意味も俗語として含まれているため「ポエマー」が否定的な意味で使われることになったようです。
古代ギリシャでも詩作の下手な人って言葉があってそれが現在につながったんだね。
ポエマーの使い方・例文
「ポエマー」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
ワインの美味しいお店があるよ。そこのワインはね・・・
キミはワインのことになると急にポエマーになるからなあ。
使用例②
A君から告白されたって?なんて言ってたの?
実は彼ポエマーだったみたいで、何言ってるのかよくわからなくて・・・
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使用例③
僕が書いた傑作を読んで感想を聞かせてほしいんだ。
傑作って自分で・・・まあ仕方ないか。彼はポエマーだからな・・・
ポエマーの類義語や対義語
ポエマーの類義語と対義語についても見ていきましょう!
ポエマーの類義語
ポエマーの類義語としては下記のものがあります。
へぼ詩人
「へぼ」とは、下手なこと、出来の悪いことという意味です。
へぼ詩人は?と聞かれたら、古代ローマのペルシウスを思い出すな
詩人気取り
「気取る」とは、見栄を張る、もったいぶる、真似てそれらしく振舞うという意味です。
あいつは詩人を気取っているが、詩集を出したこともないぞ
ポエマーの対義語
ポエマーの対義語はありませんでした。
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