今回は「竹馬の友」という言葉の意味について解説します。
「竹馬の友(ちくばのとも)」とは、幼いころに一緒に遊んだ友、つまり幼なじみを表す言葉です。

彼とは竹馬の友で、小学校に上がる前からの付き合いなんだ。
読み方は「ちくばのとも」。中国の古い書物に出てくる故事から生まれた、由緒のある言葉です。
この記事では「竹馬の友」の意味や読み方、由来となった故事、使い方、類義語・対義語まで深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ。
竹馬の友とは?意味は「幼なじみ」
「竹馬の友」の意味=幼いころ一緒に竹馬で遊んだ仲の、古くからの友
単なる古い知り合いではなく、幼いころからの長い時間を共にした、気心の知れた友を指します。
読み方は「ちくばのとも」。「竹馬」は、ここでは子どものころの遊びの象徴として使われています。
「彼とは竹馬の友だ」のように、幼なじみとの深いつながりを伝えたいときに使う、改まった言い回しです。



幼なじみを、少しあらたまった言い方で表すんだね。
竹馬の友の由来・語源(晋書の故事)
由来は中国の史書『晋書』の故事。もとはライバルを語る言葉だった
「竹馬の友」は、中国・東晋の桓温(かんおん)と殷浩(いんこう)をめぐる『晋書』の故事に由来するといわれます。
桓温は殷浩と競い合う関係で、「殷浩とは幼いころ竹馬で遊んだ仲だが、私が捨てた竹馬を彼が拾って乗っていた。だから私のほうが上だ」と、自分の優位を語ったと伝えられます。
このように、もとは仲のよい友というより張り合う相手を指す文脈でしたが、時代を経て「一緒に遊んだ幼なじみ」という温かい意味に変わっていきました(諸説あり)。



仲良しの言葉なのに、もとはライバルの話だったなんて意外。
竹馬の友の使い方・例文
「竹馬の友」を使った会話を見ていきましょう。
あらたまった場面や、長い付き合いを大切に語るときによく使われます。
使用例① 久しぶりに再会したとき
幼なじみと再会した場面です。



同窓会で、隣の席だった子と何十年ぶりかに会ったよ。



竹馬の友と会うと、すぐ昔に戻れていいよね。
使用例② あらたまった場で紹介するとき
結婚式のスピーチなど、改まった場面です。



新郎とは、どういうご関係なんですか。



彼とは竹馬の友で、もう三十年来の付き合いになります。
使用例③ 信頼の深さを伝えるとき
長い付き合いゆえの信頼を語る場面です。



困ったとき、一番に相談するのはどんな人なの。



やっぱり竹馬の友だね。気を遣わずに本音で話せるから。
「竹馬の友」の類義語や対義語
竹馬の友の類義語と対義語についても見ていきましょう。
竹馬の友の類義語
竹馬の友の類義語としては下記のものがあります。
幼なじみ
幼なじみは、子どものころから親しくしている友をいう、もっとも日常的な言い方です。竹馬の友をやさしく言いかえた言葉といえます。



彼女とは、家が近所だった幼なじみなんだ。
莫逆の友(ばくぎゃくのとも)
莫逆の友は、逆らうことがないほど気の合う、きわめて親しい友のことです。幼さよりも心の通じ合いに重きを置いた言葉です。



あの二人は、まさに莫逆の友という間柄だ。
旧友
旧友は、古くからの友のことです。幼なじみに限らず、昔親しくしていた友を広く指す点が竹馬の友との違いです。



出張先で、学生時代の旧友と偶然再会しました。
竹馬の友の対義語
竹馬の友に正反対の決まった対義語はありませんが、反対の意味合いの言葉として下記が挙げられます。
一見の客(いちげんのきゃく)
一見の客は、初めて訪れる、なじみのない相手のことです。長い付き合いを表す竹馬の友とは反対に、関係の浅さを表します。



この店は一見の客にも、いつも親切に接してくれる。
竹馬の友の豆知識・ちょっといい話
竹馬の友をもっと深く知れる、ちょっとした小話を紹介します。
もとはマウントを取る言葉だった
『晋書』の故事では、桓温が「自分が捨てた竹馬を殷浩が拾って乗っていた」と、相手より上だと示すために竹馬を持ち出しています。
つまり、生まれたときは仲のよさではなく、相手を一段下に見る張り合いの言葉でした。それが長い年月のうちに、すっかり温かい意味へ変わったわけです。言葉の意味が時代とともに移ろう、よい例だといえます。



意味が正反対に近いところまで変わるなんて、言葉は面白いね。
昔の「竹馬」は今と形が違った
故事のころの中国の竹馬は、竹の棒を馬に見立ててまたがり、走り回る遊び道具だったといわれます。
今の日本で竹馬といえば、足を乗せて歩く高い棒の遊具を思い浮かべる人が多いはずです。同じ「竹馬」でも時代や地域で形が違い、言葉が生まれた当時の様子を思い描くと、また趣が深まります(諸説あり)。



またがって走る竹馬って、想像すると楽しそう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。意味と由来を知ったうえで、大切な幼なじみを語るときにぜひ使ってみてください。