「言い間違い」とは?心理学の「フロイトのスリップ」とよくある例を解説

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今回は「言い間違い」という言葉の意味について解説します。

「言い間違い」とは、言おうとした言葉を誤って別の言葉で言ってしまうことです。

なんで言い間違いって起きるんだろう?うっかりしているだけ?

実は言い間違いは心理学でも研究されており、フロイトは「無意識の本音が出ている」と考えました。

この記事では「言い間違い」の意味、心理学的な原因、よくある例、類義語・対義語まで深掘りしています。

興味がある方は記事の続きへどうぞ。

目次

言い間違いとは?意味は「言葉を誤って言ってしまうこと」

「言い間違い」の意味=意図した言葉とは違う言葉を発してしまうこと

「言い間違い」は、言おうとした言葉が出てこずに別の言葉や音が出てしまう現象のことです。

読み方は「いいまちがい」。似た言葉に「言い誤り(いいあやまり)」「失言(しつげん)」がありますが、「言い間違い」は意図せず誤った発話をするという点に特徴があります。

人が話すときは脳が言葉を選んで並べる複雑な処理を行っており、そのプロセスで誤りが生じることがあります。

「アイスじゃなくてアスリート」みたいな入れ替わりが起きるのも言い間違いの一種ですね。

言い間違いの語源・心理学的背景

「言い間違い」の学術用語=パラプラクシス(フロイトの無意識の失策行為)

心理学では言い間違いを「パラプラクシス(parapraxis)」または「フロイトのスリップ」と呼びます。

フロイトは著書「日常生活の精神病理学」(1901年)の中で、言い間違い・書き間違い・物忘れなどを「失策行為(Fehlleistung)」として分析しました。単なる誤りではなく、抑圧された本音や無意識の感情が言葉として漏れ出す現象だと考えたのです。

一方、現代の認知言語学では「音の計画プロセスの乱れ」として脳科学的に説明されることが多くなっています。

「つい本音が出た」という感覚、フロイトの理論と合致しているかもしれませんね。

言い間違いの使い方・よくある例

「言い間違い」の種類と、日常でよく起きるパターンを見ていきましょう。

言い間違いにはいくつかのタイプがあり、それぞれ異なる脳のプロセスが関係しています。

使用例① 音の入れ替わり(スプーナリズム)

2つの言葉の音や音節が入れ替わってしまうタイプです。英語では「Spoonerism(スプーナリズム)」と呼ばれます。

「鍵をかける」と言おうとして「かぎをかける」と言った…それって間違ってないのでは?

「カラスが大きい→おからが大きい」みたいに音が入れ替わるのがスプーナリズムです。

使用例② 似た音・意味の言葉との混同

似た音や意味を持つ言葉が混ざり合ってしまうタイプです。

「役不足」と言いたかったのに「役不足→力不足」と言ってしまった。

「役不足」は「自分の能力に比べて仕事が軽すぎる」が正しい意味。「力不足」と混同する人も多いですね。

使用例③ 頭が先走るタイプ

次に言う言葉が先に口から出てしまう「先取り誤り」です。緊張しているときや話すスピードが速いときに起きやすいです。

「今日の昼食はカレーライスです」と言いたくて「今日の昼食はカレーです」と言えたけど…ライスを忘れた。

脳が先を急いで、後半の言葉が抜けたり入れ替わったりするんですね。

「言い間違い」の類義語や対義語

「言い間違い」に近い言葉と、関連する表現を確認しましょう。

言い間違いの類義語

失言(しつげん)

言うべきでないことを言ってしまうこと。「言い間違い」は誤った言葉が出るのに対し、「失言」は言葉の内容や場が問題になります。

政治家の「失言」は内容が問題ですが、言い間違いは意図と違う言葉が出ることを指します。

言い誤り(いいあやまり)

「言い間違い」とほぼ同じ意味ですが、やや文語的・改まった表現です。公式な文書や報告書でよく使われます。

「先ほどの発言は言い誤りで、正しくは〇〇です」という訂正表現によく使います。

舌が回らない(したがまわらない)

うまく発音できず言葉が滑らかに出ない状態を表す慣用表現。早口言葉を言えないときなどに使います。

「緊張すると舌が回らなくなる」という経験、誰にでもありますよね。

言い間違いの対義語

正確な発話(せいかくなはつわ)

意図したとおりに正しく言葉を発すること。言い間違いのない、滑らかで正確なスピーチを指します。

「言い間違いをなくすには、ゆっくり話すことが効果的」という研究結果もあります。

言い間違いの豆知識・ちょっといい話

最後に「言い間違い」にまつわる面白い雑学を紹介します。

フロイトの「スリップ」は本当に無意識の本音?

フロイトは言い間違いを「無意識が表れた証拠」と解釈しましたが、現代心理学では否定的な見方も多くあります。

1979年の研究(ベアードら)では、実験的に誘発された言い間違いの多くは「音の類似」や「計画プロセスの混乱」で説明できることが示されました。とはいえ「話したくないことについて話すとき言い間違いが増える」という結果も出ており、完全に否定されたわけではありません。

「本音が出た?」と指摘されたとき、どう答えるかは状況次第ですね。

早口言葉は「言い間違い」を科学するための道具

「生麦生米生卵」「赤巻紙青巻紙黄巻紙」のような早口言葉は、言語学の研究で「どこで言い間違いが起きるか」を調べるための実験道具として使われています。

早口で言うと特定の音が入れ替わったり抜けたりする傾向があり、それが脳内の音声処理の仕組みを解明するヒントになります。「特許許可局」を速く言うと「とっきょきゃっきょきょく」になるのも、音の計画プロセスが追いつかない典型例です。

早口言葉が苦手なのは、脳の音声処理が間に合っていないせいだったんですね。

明日から使えるプチ知識:言い間違いをしてしまったとき「脳の音声処理が追いつかなかっただけ」と知っていると、少し気が楽になります。ゆっくり話す習慣が最大の対策です。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。言い間違いは誰にでも起きる自然な現象です。「フロイトのスリップ」という切り口で話すと、日常のちょっとした失敗も会話のネタになりますよ。

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