今回は「塗る」の言い換えや類語を紹介します!
「塗る」とは、塗料・薬・化粧品などを物の表面につけ広げることや、なすりつけることを表す言葉です。

木の柵に、防腐用のペンキを塗っておきました。
身近な言葉ですが、塗料・薬・化粧などで使い方が変わり、文章ではあいまいに見えることもあります。
言い換えを知っておくと、塗装・塗布・着色のどれを指すのか、はっきり伝えられます。
この記事では「塗る」の言い換えを15語紹介しています!気になる方は記事の続きへどうぞ!
塗るの“フォーマルな”言い換え・類語!ビジネスや文章で使える言葉を紹介!
まずは、塗るのフォーマルな言い換え・類語を紹介します。
塗料なのか、薬なのか、色なのか。塗るものに合わせて言葉を選ぶと、説明が正確になります。
①塗布する(薬などを塗る)


塗布する=薬や液体を表面に塗りつけることを表す言葉
塗布する(とふする)は、薬や液体を、皮膚や物の表面に塗りつけることを表すかたい言葉です。
薬の説明書や医療・美容の案内で、よく使われます。



患部に薬を塗布してから、ガーゼで覆ってください。
②塗装する(ペンキを塗る)


塗装する=塗料を塗って仕上げることを表す言葉
塗装する(とそうする)は、建物や家具などに塗料を塗り、保護や仕上げをすることを表す言葉です。
外壁工事やものづくりなど、専門的な作業の説明に向いています。



外壁を塗装すると、見た目も長もちも変わります。
③着色する(色をつける)


着色する=色をつけることを表す言葉
着色する(ちゃくしょくする)は、物に色をつけることを表す、加工や食品でも使われる言葉です。
色をつける作業そのものに目を向けたいときに合います。



この菓子は、天然の素材で着色しているそうです。
④彩色する(絵などに色を施す)


彩色する=絵や像に色を美しく施すことを表す言葉
彩色する(さいしきする)は、絵や像などに、色を美しく施すことを表す言葉です。
作品づくりや文化財の説明など、美術の場面にふさわしい言葉です。



下絵に丁寧に彩色して、一枚の絵を仕上げました。
⑤コーティングする(表面を覆う)


コーティングする=薄い膜で表面を覆うことを表す言葉
コーティングするは、保護のため、表面を薄い膜で覆うように塗ることを表す言葉です。
フライパンや車など、表面を守る加工の説明に向いています。



表面を樹脂でコーティングして、傷を防いでいます。
⑥上塗りする(重ねて塗る)


上塗りする=下の層の上にさらに塗り重ねることを表す言葉
上塗りするは、下塗りや中塗りの上に、仕上げとしてさらに塗り重ねることを表す言葉です。
塗装の仕上げ工程や、比喩で何かを重ねる場面でも使えます。



乾いてから、もう一度上塗りすると色が深まります。
⑦塗り重ねる(何度も塗る)


塗り重ねる=層になるよう繰り返し塗ることを表す言葉
塗り重ねるは、層になるように、同じところを繰り返し塗っていくことを表す言葉です。
絵やネイル、化粧など、重ねて仕上げる作業に向いています。



絵の具を薄く塗り重ねると、深みのある色になるよ。
⑧塗りつぶす(すきまなく塗る)


塗りつぶす=下が見えないようすきまなく塗ることを表す言葉
塗りつぶすは、下が見えなくなるように、すきまなく一面に塗ることを表す言葉です。
背景をべた一色にしたり、消したい部分を隠したりするときに使えます。



下書きの線を、黒で塗りつぶしてしまった。
⑨なすりつける(罪などを塗りつける)


なすりつける=汚れや責任を人に押しつけることを表す言葉
なすりつけるは、汚れを塗りつけるように、自分の罪や責任を人に押しつけることも表す言葉です。
「罪をなすりつける」のように、比喩で使われる場面も多い言葉です。



自分のミスを、人になすりつけるのは感心しません。
⑩塗りつける(押しつけて塗る)


塗りつける=表面に押しつけるようにつけることを表す言葉
塗りつけるは、表面に押しつけるようにして、しっかりつけることを表す言葉です。
のりやバターなど、ぐっとつけ広げる動作に向いています。



パンに、バターをたっぷり塗りつけました。
塗るの“カジュアルな”言い換え・類語!会話で使える言い方も紹介!
続いて、塗るのカジュアルな言い換え・類語を紹介します。
料理やメイク、日曜大工など、身近な場面では軽い言葉のほうがしっくりきます。
⑪ペイントする


ペイントする=塗料を塗る、軽やかな言い方
ペイントするは、塗料で塗ることを、英語まじりで軽やかに表す言い方です。
DIYやアート作りなど、楽しい雰囲気を出したいときに合います。



古い机を、好きな色にペイントしてみたよ。
⑫こすりつける


こすりつける=強くこすりながらつける言い方
こすりつけるは、表面に強くこすりながら塗ったりつけたりする様子を表す言葉です。
勢いよく、ぐいぐいつける動作を伝えたいときに使えます。



泥を手にこすりつけて遊んでいたよ。
⑬塗りたくる


塗りたくる=ところかまわずたっぷり塗る言い方
塗りたくるは、ところかまわず、必要以上にたっぷり塗る様子を表す、くだけた言葉です。
やりすぎなくらい塗る、という勢いを表せます。



日焼け止めを顔じゅうに塗りたくってきたよ。
⑭ベタ塗りする


ベタ塗りする=一面を均一に塗りつぶす言い方
ベタ塗りするは、濃淡をつけず、一面を均一に塗りつぶすことを表す、くだけた言い方です。
イラストやネイルなど、まず下地を一色にする作業で使われます。



背景はとりあえず青でベタ塗りしておこう。
⑮ひと塗りする


ひと塗りする=さっと一度だけ塗る言い方
ひと塗りするは、さっと一度だけ、軽く塗ることを表す言い方です。
リップや仕上げなど、軽く仕上げる動作にぴったりです。



リップをひと塗りするだけで、顔色が明るく見えるよ。
塗るの豆知識・ちょっといい話
塗るを、もっと面白く知れる小話を紹介します。
「顔に泥を塗る」は誤りやすい言い回し
「顔に泥を塗る」は、相手の面目をつぶし、恥をかかせることを表す慣用句です。
「顔」が名誉や面目を表し、そこに泥を塗ることで、その名誉を汚すというたとえです。「顔に土を塗る」や「顔に泥を付ける」とするのは誤りなので、注意したいところです。



「土」や「付ける」ではなく、「泥を塗る」が正しいんだね。
「恥の上塗り」の「上塗り」は塗装の仕上げから
「上塗り」は、もともと塗装で、下塗り・中塗りの上に仕上げとして塗る最後の工程を指します。
その「重ねて塗る」イメージから、「恥の上塗り」という言い回しが生まれました。すでに恥をかいたうえに、さらに恥を重ねてしまうことのたとえです。



塗装の言葉が、慣用句のもとになっていたんだ。
「塗る」は守備範囲がとても広い言葉
「塗る」は、薬・化粧・絵の具・建物の塗料まで、はば広い場面で使える言葉です。
薬なら「塗布」、建物なら「塗装」、絵なら「彩色」と、専門の言葉に置きかえられます。一つの動作が、医療から美術、建築までつながっているのが面白いところです。



分野ごとに専門の言葉があると、文章が締まりますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今回紹介した中から、場面に合う言い換えが見つかれば幸いです。