「さながら」とは?意味と「まるで」との違い・語源を解説

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今回は「さながら」という言葉の意味について解説します。

「さながら」とは、まるで・あたかも、という意味で、よく似たものにたとえるときに使う言葉です。

満開の桜並木は、さながらピンクのトンネルのようだった。

少し古風で文章向きの言葉ですが、意味は「まるで」とほぼ同じです。漢字では「宛ら」とも書きます。

この記事では「さながら」の意味や語源、使い方、似た言葉との違いまで深掘りしています。

興味がある方は記事の続きへどうぞ。

目次

さながらとは?意味は「まるで・あたかも」

「さながら」の意味=まるで・あたかも。よく似たものにたとえる言葉

あるものを、別のよく似たものにたとえて、「まるで〜のようだ」と表すときに使います。

多くは「さながら〜のようだ」「さながら〜のごとし」の形で、あとに「ようだ」を伴って使われます。

「まるで」と同じ意味ですが、さながらのほうが少し古風で、文章や改まった場面によくなじみます。

「まるで」を、少しあらたまった言い方にしたものなんだね。

さながらの語源・成り立ち

「さ(然)」=そのように + 「ながら」=そのまま、から生まれた言葉

「さながら」は、「そのように」を表す「さ(然)」に、「そのまま」を表す「ながら」が付いてできた言葉です。

そのため古語では、「そっくりそのまま」「もとのまま」という意味で使われていました。漢字で「然ながら」と書くのはこの名残です。

「そのままそっくり」という意味から、やがて「まるで〜のようだ」という、たとえの意味へと移っていきました。

もとは「そのまま」で、そこからたとえの意味になったんですね。

さながらの使い方・例文

「さながら」を使った会話を見ていきましょう。

景色をたとえる場面のほか、にぎわいや雰囲気を別のものに重ねる使い方もあります。

使用例① 景色をたとえる場面

目の前の眺めを、別のものに重ねる場面です。

雪が積もったあとの街並みは、どんな感じだった。

一面が白く染まって、さながら絵本の世界のようだったよ。

使用例② にぎわいをたとえる場面

その場の活気を、別の催しに重ねる場面です。

会場の様子は、どれくらいにぎわっていた。

人があふれていて、さながらお祭りのようなにぎわいだったよ。

使用例③ 文章で雰囲気をたとえる場面

場の空気を、別の世界になぞらえる場面です。

この物語の舞台は、どんな雰囲気なの。

古い洋館が並び、さながら別の時代に迷い込んだかのようです。

「さながら」の類義語や対義語

さながらの類義語と対義語についても見ていきましょう。

さながらの類義語

さながらの類義語としては下記のものがあります。

まるで

まるでは、さながらとほぼ同じ意味で使える、もっとも身近なたとえの言葉です。会話でも文章でも自然に使えます。

その手ざわりは、まるで本物の絹のようだね。

あたかも

あたかもは、まるで・ちょうど、という意味の改まった言い方です。さながらと同じく、文章向きの落ち着いた響きを持ちます。

その姿は、あたかも絵から抜け出たかのようでした。

ごとく

ごとくは、〜のように、という意味の古風な言い方です。「さながら〜のごとく」と組み合わせて使われることもあります。

矢のごとく、あっという間に時間が過ぎていった。

さながらの対義語

さながらはたとえを表す言葉のため、正反対の決まった対義語はありませんが、反対の意味合いの言葉として下記が挙げられます。

まさに

まさには、ほんとうに・たしかに、という意味です。「〜のようだ」とたとえるさながらに対し、こちらは「そのものだ」と言い切る言葉です。

この結果は、まさに努力のたまものだね。

さながらの豆知識・ちょっといい話

さながらをもっと深く知れる、ちょっとした小話を紹介します。

古文では「そっくりそのまま」という意味だった

古文での「さながら」は、今の「まるで」とは違い、「そっくりそのまま」「すべて」という意味で使われていました。

たとえば「さながら焼けにけり」と言えば、「すっかり焼けてしまった」という意味になります。「さ=そのように」「ながら=そのまま」という成り立ちを知ると、もとの意味がよく分かります。古典を読むときに、「まるで」と思いこんで読むと意味を取り違えてしまうことがあるので、注意したい言葉です。

昔は「すっかり」という意味だったとは、意外だね。

「ながら」つながりの言葉たち

「さながら」の「ながら」は、「昔ながら」「生まれながら」などにも使われる、「そのまま」を表す言葉です。

「昔ながらの味」は「昔のままの味」、「生まれながらの才能」は「生まれたときのままの才能」。どれも「そのまま変わらない」という同じ芯を持っています。こう並べると、ばらばらに覚えていた言葉が一本の線でつながり、意味が頭に残りやすくなります。

「ながら」でつなげて覚えると、すっきりするね。

明日から使えるプチ知識:「さながら」は「まるで」と同じ意味ですが、少し古風で文章向き。「さながら〜のようだ」と、あとに「ようだ」を添えると自然に決まります。改まった文章でたとえを使いたいときに、ひとつ上品な印象を加えられます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。意味と似た言葉との違いを押さえて、読み書きの場面で役立ててください。

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