今回は「あいにく」の言い換えや類語を紹介します!
「あいにく」とは、相手の期待や都合に添えず、残念だという気持ちを丁寧に伝える言葉です。

あいにく担当の者は外出しておりまして…。
断りや不在を伝える場面でよく使いますが、毎回「あいにく」だと、文章が単調になりがちです。
言い換えを知っておくと、残念ながら・心苦しいのですがなどを、相手や場面に合わせて選び分けられます。
この記事では「あいにく」の言い換えを15語紹介しています!気になる方は記事の続きへどうぞ!
あいにくの“フォーマルな”言い換え・類語!ビジネスで使える言葉を紹介!
まずは、あいにくのフォーマルな言い換え・類語を紹介します。
断りや不在を伝えるとき、やわらかいクッション言葉を選ぶと、メールや電話で角が立ちません。
①残念ながら


残念ながら=期待に添えず惜しい気持ちを、率直に伝える言葉
残念ながらは、望みどおりにいかず惜しい、という気持ちをまっすぐ伝える言い換えです。
断りの前置きとして幅広く使え、相手への配慮もにじませられます。



残念ながら、今回のご提案は見送らせていただきます。
②折あしく


折あしく=ちょうど都合の悪いときに、という意味の言葉
折あしく(折悪しく・おりあしく)は、よりによって間の悪いときに、という事情を上品に示す言葉です。
「あいにく」と意味が近く、文章にすると落ち着いた響きになります。



折あしく外出しており、ご連絡が遅れてしまいました。
③あいにくですが


あいにくですが=「あいにく」を丁寧に整えた、断りの前置き
あいにくですがは、「あいにく」に丁寧な言い回しを足し、これから断ることをやわらかく予告する言葉です。
言い切る前に一拍置けるので、相手の気持ちをやわらげられます。



あいにくですが、その日は別の予定が入っております。
④せっかくですが


せっかくですが=相手の厚意に感謝しつつ断るときの言葉
せっかくですがは、わざわざ誘ってくれたのに、という相手の厚意を立てながら断る言葉です。
誘いや申し出を断る場面で、申し訳なさをやわらかく添えられます。



せっかくですが、当日はうかがえそうにありません。
⑤都合により


都合により=こちらの事情で、と理由をぼかして示す言葉
都合によりは、細かい事情を伏せたまま、こちら側の事情で対応できないと伝える言葉です。
理由を深く説明したくないとき、案内文や掲示でも使いやすい言い方です。



都合により、本日は臨時休業とさせていただきます。
⑥心苦しいのですが


心苦しいのですが=断ること自体がつらい、と気持ちを添える言葉
心苦しいのですがは、お断りするのが心からつらい、という申し訳なさを前面に出す言葉です。
本当は応じたかった気持ちが伝わり、断りの印象をやわらげてくれます。



心苦しいのですが、今回はお引き受けいたしかねます。
⑦申し訳ございませんが


申し訳ございませんが=深くお詫びしながら用件を切り出す言葉
申し訳ございませんがは、お詫びの気持ちをはっきり示してから、断りやお願いを続ける丁寧な言葉です。
「あいにく」より謝罪の度合いが強く、かしこまった対応に向きます。



申し訳ございませんが、ただいま満席となっております。
⑧あいにくではございますが


あいにくではございますが=「あいにく」を最も丁重にした言い方
あいにくではございますがは、「あいにく」に「ございます」を重ね、改まった場で使う丁重な言葉です。
目上の相手や格式ある案内など、特にかしこまりたい場面に合います。



あいにくではございますが、その商品は完売しております。
⑨あいにくのところ


あいにくのところ=間の悪いタイミングで、という事情を示す言葉
あいにくのところは、ちょうど間の悪い時に、という状況をやわらかく前置きする言葉です。
相手の好意や来訪に対して、応じきれない事情を添えるときに合います。



あいにくのところ、本日は予約で埋まっております。
⑩恐れ入りますが


恐れ入りますが=相手に手間をかける際の丁寧な前置き
恐れ入りますがは、相手に手間や負担をかけて申し訳ない、という気持ちを示すクッション言葉です。
断りだけでなく、お願いや確認を切り出すときにも広く使えます。



恐れ入りますが、こちらの番号へおかけ直しください。
あいにくの“カジュアルな”言い換え・類語!会話で使える言い方も紹介!
続いて、あいにくのカジュアルな言い換え・類語を紹介します。
友達や家族との会話では、肩の力を抜いた言い方のほうが、気持ちがそのまま伝わります。
⑪ちょうど


ちょうど=まさにその時、という重なりを表す言い方
ちょうどは、よりによってその時に、という間の悪い重なりを軽く伝える言い方です。
「ちょうど出かけてて」のように、会話で事情をさらりと添えられます。



ごめん、ちょうど出かけるところだったんだ。
⑫たまたま


たまたま=偶然そうなった、と軽く伝える言い方
たまたまは、たまたまその時に重なってしまった、という偶然をやわらかく示す言い方です。
狙ったわけではないと伝えられ、言い訳がましさを減らせます。



たまたまその日だけ予定があってさ、また誘ってよ。
⑬運悪く


運悪く=運に恵まれず、間が悪かったと表す言い方
運悪くは、ついていなかった、間が悪かった、という残念さを軽く表す言い方です。
自分のせいではない不運だと示せて、会話でも気軽に使えます。



運悪く、その日は仕事が入っちゃったんだよね。
⑭タイミング悪く


タイミング悪く=時機が合わなかった、と伝える言い方
タイミング悪くは、ちょうど時機が合わなかった、という間の悪さをくだけて伝える言い方です。
カタカナで軽い印象になり、若い世代どうしの会話になじみます。



タイミング悪く電話に出られなくて、ごめんね。
⑮あいにくだけど


あいにくだけど=「あいにく」をくだけた会話用にした言い方
あいにくだけどは、「あいにく」をくだけた口調にして、親しい相手に残念な事情を伝える言い方です。
かしこまりすぎず、それでいて気づかいの残る、ほどよい言い方です。



あいにくだけど、今日はもう予定で埋まってるんだ。
あいにくの豆知識・ちょっといい話
あいにくを、もっと面白く知れる小話を紹介します。
「あいにく」はもともと「あやにく」だった
「あいにく」は、もともと「あやにく」という形で、感動詞の「あや」と形容詞「憎し」が合わさった言葉です。
「ああ、憎らしい」という気持ちから生まれ、思いどおりにならない状況そのものを指すようになりました。近世以降に「あいにく」と音が変わって、今の形に落ち着いたとされています。



「ああ憎らしい」が始まりだったんですね。
漢字の「生憎」は当て字
「あいにく」の漢字「生憎」のうち、「生」は音を当てただけの当て字です。
意味の中心は「憎」のほうにあり、「生」には特別な意味は込められていません。漢字だけを見ると由来が分かりにくいのは、こうした当て字だからだといえます。



「生」が当て字だったとは、知りませんでした。
天気にも使える「あいにくの雨」
「あいにく」は、断りだけでなく「あいにくの雨」のように、天気が思わしくない場面でも使えます。
行楽や式の日に雨が降ると「あいにくの天気」と言いますね。人の都合だけでなく、こちらの願いに自然が添ってくれないときにも、残念な気持ちを丁寧に表せる言葉です。



たしかに「あいにくの空模様」って言いますね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今回紹介した中から、場面に合う言い換えが見つかれば幸いです。