今回は「目から鱗が落ちる」という表現について解説します!
「目から鱗が落ちる」とは、「何かのきっかけで、物事が理解できるようになる」という意味の言葉です。
「目から鱗が落ちたみたいだよ!」のように使うよ!
キリスト教の『新約聖書』「使徒行伝」がもととなって生まれた言葉です。
この記事では「目から鱗が落ちる」という表現の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
目から鱗が落ちるとは?「何かのきっかけで、物事が理解できるようになる」
「目から鱗が落ちる」の意味=「何かのきっかけで、物事が理解できるようになる」こと
「目から鱗が落ちる」とは「何かのきっかけで、物事が理解できるようになる」という意味のたとえです。
自身の視野が、今までより広がるということを表現しています。
視野が広がり、物事をより深く理解できるということですので、良い意味合いで利用されることが多いようです。
また人によっては、「目から鱗」と省略して使用することもあるようです。
「国語に関する世論調査」(文化庁・平成19年度)では、本来の「目から鱗が落ちる」という言い方を使う人が80.6%であり、本来の言い方ではない「目から鱗が取れる」を使う人が8.7%いたという結果が出ています。
言い間違いをしないよう、気をつけていくべき言葉です。
何かがあり、物事の本質が分かるってことなんだね!
「目から鱗が落ちる」の由来は『新約聖書』「使徒行伝」
「目から鱗が落ちる」の由来=『新約聖書』「使徒行伝」
「目から鱗が落ちる」は、『新約聖書』の「使徒行伝」の一文から生まれた言葉です。
『新約聖書』には下のような内容が書かれています。
時は1世紀。キリスト教を迫害する、サウロという人物がいた。彼はダマスコという町へ行く途中、強い光に包まれた。そして「どうして私を迫害する。ダマスコへ行けば、あなたのするべきことを告げられる」とイエスが語りかけてくるのを聞いた。その光のせいでサウロは視力を失った。しかしイエスの遣いのアナニアによって、サウロの目から鱗のようなものが落ち、目が見えるようになったため、サウロはイエスの教えを信じるようになった。
『新約聖書』発祥の言葉は多く、他には「狭き門」や「豚に真珠」などがあります。
キリスト教の物語が由来なんだね!
「目から鱗が落ちる」の使い方・例文
「目から鱗が落ちる」という表現を使った例文を確認していきましょう。
使用例①
研究発表会はどうだった?
目から鱗が落ちるようなご指摘を沢山頂きました。今後の参考にしていこうと思います。
使用例②
どうしたんだい、そんなに嬉しそうに。
君のアドバイスは、目から鱗が落ちるような感覚だったよ。次のプレゼン頑張れる気がする!
使用例③
弊社の紹介はどうでしたか!
目から鱗が落ちました! ぜひ契約させてください!
「目から鱗が落ちる」の類義語や対義語
「目から鱗が落ちる」の類義語と対義語についても確認していきましょう!
「目から鱗が落ちる」の類義語
「目から鱗が落ちる」の類義語としては下記のものがあります。
腑に落ちる
「腑に落ちる」とは、納得がいく、合点がいくという意味の言葉です。
研究発表会はどうだった?
ご指摘を沢山頂き、何が駄目だったか腑に落ちました。今後の参考にしていこうと思います。
目が開かれる
「目が開かれる」とは、知識を得たり真理を悟ったりすることで、新しい境地に至るという意味の言葉です。
どうしたんだい、そんなに嬉しそうに。
君のアドバイスで、目が開かれたよ。次のプレゼン頑張れる気がする!
膝を打つ
「膝を打つ」とは、感心したり、思いついたりしたときの動作を示す言葉です。
「膝をたたく」と言うときもあります。
弊社の紹介はどうでしたか!
参加者全員が膝を打っていました! ぜひ契約させてください!
「目から鱗が落ちる」の対義語
「目から鱗が落ちる」は、何かのきっかけを経て物事を理解するという意味の言葉です。
そのため、直接的な対義語というものはありません。
ただ、物事が理解できないままという意味では、下のような言葉が挙げられます。
途方に暮れる
「途方に暮れる」とは、手段が尽き、どうすれば良いか分からなくなることを表す言葉です。
研究発表会はどうだった?
ご指摘を沢山頂戴し、途方に暮れてしましました。今後はどういった方向で研究していけば良いのでしょうか。