今回は「朝三暮四(ちょうさんぼし)」という四字熟語について解説します!
「朝三暮四」とは、目先の利益にとらわれて本質を理解できないという意味の言葉です。
ダイエットで食事の量減らしてるのに食後にお菓子をたくさん食べたらダメでしょ?それじゃあ、朝三暮四だよ!!みたいに使うよ!
食事の量を減らしても食後にお菓子をたくさん食べたら結果変わらないという時の使い方です。
この記事では「朝三暮四」という言葉の詳しい意味や発祥、使われ方などについても深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ!
朝三暮四とは?意味は「目先の利益にとらわれて、本質を理解できないこと」
「朝三暮四」の意味=目先の差にこだわり結局、同じであることに気がつかないこと
朝三暮四には、意味が複数あります。
- 目先の利益にとらわれて本質を理解できないこと。
- 巧みな言葉で人を丸め込むこと。
- なんとか生きていけるだけの生計のこと。
どの意味で使うにしても皮肉のニュアンスが込められているため、使い方には注意が必要です。
「目先の違い」はあるけど「結果は同じ」という場面で使うのが良さそうですね。
中国の故事に由来する四字熟語で「朝四暮三」と数字を入れ替えても同じ意味として使われています。
うまい言葉や方法で人をだますってことなんだね!
朝三暮四の由来は「古代中国の故事」
「朝三暮四」の由来=「列子」と「荘子」に出てくる猿好きの老人のお話
中国の戦国時代のお話です。
宋という国に狙公(猿を飼う人、猿回し)という人がいて、猿とは気持ちが通じ合っていました。
狙公は、生活が貧しくなってしまい猿のエサを少なくしようと考えたのです。
猿にエサを「朝に三つ、夕方に四つ」にすることを伝えると猿たちは、数が少ないと怒り出しました。
そこで今度は、「朝に四つ、夕方に三つ」にすることを伝えると猿たちは、とても喜んだのです。
実際に1日でもらえるエサの数は変わらないのに、朝にもらえるエサの数が増えただけでたくさんもらえると猿は勘違いしたのでしょう。
結果は同じなのに言葉遣いや考え方によって感情が変わることを猿のエサの数から「朝三暮四」というようになりました。
数字は、猿のエサの数だったんだ!!
朝三暮四の使い方・例文
「朝三暮四」という言葉を使った例文を見ていきましょう。
使用例①
スーパーの店員の巧みな言葉に騙されて定価と変わらない商品をお得だと思い込んで買ってしまったわ!
まさに朝三暮四だな!
巧みな言葉でひとを丸め込むという意味で使われた「朝三暮四」
使用例②
国から手当が出たんだよ!
その財源は国債だ。結局、増税としてかえってくるなら朝三暮四の政策に過ぎない!
目先の利益にとらわれて本質を理解できないという意味で使われた「朝三暮四」
使用例③
この仕事をよく続けてるね?
私の朝三暮四に事欠かない限りは、この仕事を続けるつもりよ!
生計、暮らしという意味で使われた「朝三暮四」
朝三暮四の類義語や対義語
朝三暮四の類義語と対義語についても見ていきましょう!
朝三暮四の類義語
朝三暮四の類義語としては下記のものがあります。
口車にのせる
スーパーの店員の巧みな言葉に騙されて定価と変わらない商品をお得だと思い込んで買ってしまったわ!
まんまと口車に乗せられたな!
狙公配事
「朝三暮四」と同じ意味で使われています。由来となった故事に登場する「狙公(猿を飼うひと、猿回し)」と「配事(配ること)」を組み合わせた言葉なので、同じ語源から派生した言葉です。
国から手当が出たんだよ!
その財源は国債だ。結局、増税としてかえってくるなら狙公配事の政策に過ぎない!
朝四暮三
三と四が入れ替わっているだけで「朝三暮四」とまったく同じ意味で使われています。
この仕事をよく続けてるね?
私の朝四暮三に事欠かない限りは、この仕事を続けるつもりよ!
朝三暮四の対義語
朝三暮四の対義語としては下記のものがあります。
清廉潔白
清廉潔白なイメージは政治家にとって大切だ!