今回は「普遍」という言葉の意味について解説します。
「普遍」とは、すべてのものに共通してあてはまること、広く行き渡ることを表す言葉です。

「普遍的な価値」のように、どこでも誰にでも通じる場合に使いますね。
「普(あまねく)」と「遍(ゆきわたる)」という、似た意味の漢字を重ねてできた言葉です。
この記事では「普遍」の意味や読み方、語源、同音の「不変」との書き分け、使い方、類義語・対義語まで深掘りしています。
興味がある方は記事の続きへどうぞ。
普遍とは?意味は「すべてに共通してあてはまること」
「普遍」の意味=すべてのものに共通してあてはまり、広く行き渡ること
普遍は、いつの時代でも、どこの国でも、誰にでも共通してあてはまることを表します。
読み方は「ふへん」。「普遍的(ふへんてき)」という形でよく使われます。
「人類に普遍的な感情」のように、例外なくみんなにあてはまる、という意味合いで用いられます。



「広く・すべてに」あてはまるのが普遍なんですね。
普遍の語源・成り立ち
「普遍」の成り立ち=「普(あまねく)」+「遍(あまねくゆきわたる)」
普遍は、「普」と「遍」という二つの漢字が組み合わさってできた言葉です。
「普」は「あまねく・広く一面にゆきわたる」、「遍」も「すみずみまで広く行き渡る」という意味を持ちます。
どちらも「あまねく」を表す漢字で、二つを重ねることで「広く行き渡る」という意味を強めた言葉です。



似た意味の漢字を重ねて、意味を強めているんだね。
「普遍」と「不変」の違い(同音異義語)
「普遍」=広くあてはまる(範囲)/「不変」=変わらない(時間)
同じ「ふへん」でも、「普遍」は広くあてはまること、「不変」は変わらないこと、という違いがあります。
普遍は「範囲の広さ(どこでも・誰にでも)」、不変は「時間の安定(変わらない)」に焦点があります。
「広く通用する」の意味で「不変的」と書くのは誤りで、その場合は「普遍的」が正解です。
さらに「不偏(ふへん)」もあり、こちらは「かたよらない」という意味で、「不偏不党」のように使われます。



広くあてはまるなら普遍、変わらないなら不変、と覚えると書き分けられます。
普遍の使い方・例文
「普遍」を使った会話を見ていきましょう。
学術から日常、ほめ言葉まで、幅広い場面で使えます。
使用例① 広く通じる価値を語る
誰にでも通じる価値について話す場面です。



世界遺産って、どうしてそんなに大切にされるの?



人類にとって普遍的な価値があると認められているからですよ。
使用例② 誰にでもある気持ちを話す
人類に共通する感情について話す場面です。



悲しいと涙が出るのは、どこの国でも同じなのかな。



それは人類に普遍的な感情だといえそうですね。
使用例③ ほめ言葉として使う
流行に左右されない魅力をほめる場面です。



この絵、何十年も前の作品なのに古さを感じないね。



時代をこえて愛される、普遍的な美しさがあるんだね。
「普遍」の類義語や対義語
普遍の類義語と対義語についても見ていきましょう。
普遍の類義語
普遍の類義語としては下記のものがあります。
一般的(いっぱんてき)
一般的は、広く認められ行き渡っているさまを表しますが、「すべてに」という厳密さは普遍より弱い言葉です。



「例外なくすべてに」を強調したいときは普遍が向いています。
万国共通(ばんこくきょうつう)
万国共通は、どの国にも共通して通じることを表す言葉です。



「笑顔は万国共通」のように使いますね。
あまねく
あまねくは、「普遍」を訓で開いた言い方で、すべてにわたって広く、という意味です。



「あまねく知れ渡る」のように、やわらかく表現できます。
普遍の対義語
普遍の対義語としては下記のものがあります。
特殊(とくしゅ)
特殊は、限られた範囲のものにしかあてはまらないことを表す言葉です。



「すべてに共通」の普遍と、ちょうど反対の関係ですね。
個別(こべつ)
個別は、一つひとつ別々であることを表す言葉です。



全体に共通する普遍に対して、個々を見るのが個別です。
普遍の豆知識・ちょっといい話
普遍をもっと深く知れる、ちょっとした小話を紹介します。
「ふへん」は漢字で三つ書き分けられる
同じ「ふへん」でも、「普遍」「不変」「不偏」の三つは意味がそれぞれ違います。
普遍は「広くあてはまる」、不変は「変わらない」、不偏は「かたよらない」。新聞社の心構えで知られる「不偏不党」は、この「不偏」です。三つを並べて覚えておくと、変換ミスをぐっと減らせますね。



同じ読みでも、漢字で意味がきれいに分かれるんだね。
「普遍」は中世ヨーロッパの大論争のテーマだった
「普遍は本当に存在するのか」をめぐる「普遍論争」が、中世ヨーロッパの哲学で大きな問題になりました。
「人間」や「赤」のように、一つひとつの物に共通する性質が実際に存在するのか、それとも名前にすぎないのか。この問いをめぐって、何百年も議論が続いたとされます。身近な言葉が、深い哲学のテーマだったのは驚きですね。



普段使う言葉が、そんな大論争の的だったなんて。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。「不変」との書き分けを意識して、「普遍」を自信を持って使ってみてください。